表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
掌握  作者: 猫乃つづり
42/42

42 はにかまれたら、しゃーねぇ

「全くどうして、あんたらははにかむんだい?」

死神に老人は尋ねたのである。

「文法が間違ってるからさ」

「えっ?」

と老人は何を言ってるんやら、

さっぱりの陳腐感奮、

目の前に略奪騎士がいたら、

弱いものは搾取される、

若い男性は老人のものを奪おうとする」

という予想をする、

人ではどうしようもない

だが、人でないから、

死神ははにかむんだ。

「楽な人生でも、暗い人生でも、辛い人生でも、人から尊敬されなくても、影のような人生送っていても、僕ら死神は笑顔で迎える。」

そして、月を指差す。

戦いに明け暮れていた、

悩みに僻んでいた、

数字のために一喜一憂していた、

辞書を読んでも涙しか出なかった、

「今日ってのは、笑顔がいい日だ」

老人は、

死というものを怖がっていた、

暗く寒い処だと、

童話の中で死ぬ赤ずきんは、

どうして、過去のお祖母ちゃんを見て、

笑ったのだろうか」

涙が出てくる。

どうしても、

人は自殺してはいけないという十字架を

背負ってるのだろうか?

いや、何、自殺が悪いとは言ってないのだ、

だけど、

自殺がいいと言うこともない、

けど、

痛くて悲しい

「僕は予定外の死には悲しむんだ」

死神の少年は、

黒いスーツで表情を隠す。

誰もいない病室で、

少年の口元は微笑んでいた、

その老人の過去を知っている、

「待て、まだ終わってないんだ、これが最後の……いや、いい」

老人は筆をおろした、

物語の体をなしていない、

この『掌握』ともお別れをしなくてはいけなくなった。

「別れは死に終わる、生で終わる物語などどこにもない、人生ならば尚更だ、楽しければいいと言う訳でもなく、悲しければいいと言う訳でもない、終わろう、終わろう然り気無く、後悔あっては縛られる運命の鎖、今日という日は束の間の灯」

彼は息絶えた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ