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第35話 うんざりだ
「もう、過去の自分なんて殺したい」
僕は何度願ったんだろうか、
どうして、名前を言う必要があるのだろうか、
自己語りも辞めてくれよ、
僕は僕を否定する。
痛い奴なんて自分の内から消えてしまえ、
だけど、そんな彼らは自己語りを
何の疑いもなく展開させる。
僕はその一人だったことに恥じる。
言葉の歯切れが良いのを気にして、
語彙と作法に苦慮して、
やっと描いたと思ったら、
誰も見ない、聞かない、開かない、
どうせ、トップはプラットホーム、
僕たちゃアルゴリズムに、
アルゴ離陸っしている奴ですってね、
真っ白な不安と黒い闇が、
僕を襲っては消えていく、
短いのが良い、長いのは嫌だ、
弾き語りは排除するに限る、
いつかは僕を排除する、
「異世界」なんて消えてしまえ、
「あっと、もうこんな時間か」
環境汚染を起こした人類の写真が写る、
そして、次第に罰が増えていく、
環境を汚染してきた人間にとって、
人間の核を外すことで、
自然と一体化した、
あの、自然の悲劇の十字架は、
ある意味では正しいのかもしれない。
当然の報い、僕らはその劇後にカタルシスに浸り、
酒を煽っては、眠るのだった。




