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掌握  作者: 猫乃つづり
33/42

33 ミミの耳

ウサギはいいなと、

飼ってよかったと、

彼こと、ルテスは思うのだった、

彼はウサギの跳ねる運動に

興奮を覚える、

人間よりも、

その欲望が勝るのだった、

ある時、彼は、

耳を食べたいと思い始めた。

だが、その思いは

奇しくも破られてしまう。

今日、ミミは死んでしまったからだ。

もう、戻ることはない命に

嘆くルテスは暫し悲しみ、

そして、開き直る。

「まぁいいや替えはいくらでもあるし、」

ルテスは死んだ兎をそのまま放置して、

別の方向へと扉を開けて、

レインコートを来て、

暗い森を歩いて言って、

動物商人に連絡する。

「なんか、面白いことなくて退屈だったんだよ」

檻の中には、人間のようでいて、人間ではあるが、奇形児は見世物小屋として披露され、他には獰猛な虎が鎮座していた。

そこに弱った少女がいた。

「よし、これにしよう」

人間というものは、

各も生命力があれと同じくらい渋いものだ。

おまけに彼らの家、所謂、自然の住みかさえ、

破壊するちからは金を渡されて止めようとも語りきれない。

「よろしくお願いします」

少女はルテスの養子と言う形で、

玩具にされようとしていた。

いや、されていたのか、

分からない、

だが、本人はもう、いなくなっていた。

ルテスはいる。

そして、

なにもなかった木には

少女ミミのリボンが吊るされていた、

木の枝に、それも、

細く折れそうな木に、

「じゃあね、バイバイ」

ルテスは捨てた、

希望も絶望も人間の倫理も捨てて、

首を吊って血を流す、

臓物が出てきた、後の

大地は、たしか、

かつて、愛すべき妻が、

ルテスにはあった。

どうして、死のうと思ったのか、

明るく朗らかだった人がなぜ、

規則が多すぎる、

窮屈さのみが

教会の狭さが物語る、

解放なんてなく、

ルテスは高笑いしながら、

地獄の業火を歩き渡る。

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