第7楽章目「大迷宮攻略 クエスト (隼章)」
#25「『エリセリスの魔境 クエスト』は難しいじゃないの?(断層4段目)」
うむっ!!
すごいぞ!!さすがは生存フラグ先輩!!様様ですな!!俺は生きていた!!
こんなこと言っているが今、どっと疲れている、
その理由は遡ること5時間前・・・
俺が見たのは阿鼻叫喚の地獄絵図だった・・・
俺が相手しているのはこの間の件の王様大蜘蛛だ、普通の大蜘蛛はそこまで強くないが、こいつは格段に違う、こいつが所用しているスキル「不意打」がある通常は一度につき攻撃は1回で終了だが、このスキルを持っていると一度に2回攻撃が可能となるスキルだ、こんなめんどくさい相手と戦うのであれば事前に「パーティースキル:オーダーアタッチメント」を持ってきてたのにこのスキルさえあればめっちゃ楽に下に降りれたのに・・・俺の馬鹿!!・・・仕方がないな「無限攻撃許可」でしのぐか
・・・・で、しのぎまくって今に至る
アーサーたちは瀕死状態だったので再生させたから、ここからは俺一人になる連絡を取れるように一様アーサー達との通信を入れている、まだ王様大蜘蛛は倒せていないからな・・・今から倒しますか
こいつは吐息という技を出すこいつが厄介だ、単なる吐息ならばまだましだが麻痺吐息や火傷吐息、毒吐息、腐臭吐息など状態異常にさせられる吐息が多く存在しているそいつがなんとも厄介の種である。
まともに喰らうとじわじわと体力を削るタイプでいつ倒れても可笑しくない状況になる、
そうなったらこのクエストは終了になってしまう、笑えないなこりゃ
アーサーから「転移を使えばなんとか持ちこたえますが・・・」と通信がきた、確かに転移使えば多少楽だが、後先が面倒な事となる。使いたいが、後を考えて持ちこたえるしかないな回復薬も残っているし、しかし・・・・こんな面倒な長戦闘初めてだよ!!
#26「『エリセリスの魔境 クエスト』は難しいじゃないの?(断層5段目 前)」
ふう・・・やっと倒せて一段落ついたな、俺はそう思いながら回復薬を飲んだ
ただ・・・階層はまだ5階・・・ぜっんぜん下が見えないんですが、ある種の意味で怖くなってきた
すると、エイグが「思ったんですが、そもそも何故、イエヤスは宝石を自分で取りに行かないんですかね?」と聞いてきた「俺もそんなのは知らんが、何かをたくらんでいるのは間違いない」
「まさか、先手を取るんですか?」
「んにゃ、手の内がわからないままでは手が打てない」
「・・・・」
エイグはそのまま黙ってしまった、
この迷宮の最深部の宝は願いがどんな物でも叶えられる代物だ、俺達に取りに行かせて、後で処分するなんてことも十分にありえる、しかし下手に動くと『戦争』を起こした犯人となる。それだけは嫌だね。
すると今度はミニアムが唐突に「・・・・っフィルス!!」と口走った
フィルス?えっまさか、捕獲軍隊のフィルス・ソルドゥ?
・・・という事は人質の捕獲かとなると、何かを企んでいるのは確定だな、とはいえ颯爽と手の内見せてくれるとは・・・なかなかやるな・・・・なんて言っている場合ではないな、なんとしても仲間の回収を急がないとな。
仲間に『ナニカ』をされると困るのは間違いなくこの『自分』だ。
#27「『エリセリスの魔境 クエスト』は難しいじゃないの?(断層5段目 後)」
・・・しかしこのまま戻ることも可能だが待ち伏せされていたら詰みが濃厚だ、しかし仲間が捕まるのを指くわえて見ているのは、胸が痛く感じる・・・仕方がないがここは出方を疑おう
相手は、間違えなく名人だ、下手に動くと捕まる可能性も有り得る、
うーむ・・・無線が切られたか・・・・出方を見失ったなだが、俺をハメようとしているのは嫌でもわかった。
まぁ・・・そんなことより、この迷宮の攻略が先だ、ここの階級大怪物はヒッチドラゴンだ、普通の竜族より防御が硬いのがこいつである、しかも攻撃範囲半径120km未満だし、足が遅いのが唯一の弱点と言っても過言ではない、それほどコイツは強いのだ。
俺にとってはそこまで難しくないが問題はそこではない、今、俺の仲間が人質となっているそれを考慮するとなるといろいろややこしくなるんだよな、一触即処刑の可能性も無くは無いそうなると文字通り、後の祭りが行われてしまうそうなっては困るのだ
何としてでも止めなければならない俺はそう思いながら戦った
・・・・ふぅ・・・なんとかしてヒッチドラゴンを倒したのはいい物のこれからどうすればいいのか全くもって分からないからな・・・どうしょうもない、ひとまず先に進むべきだな罠だとすれば、一様こっちも考えは纏まってあるし
#28「『エリセリスの魔境 クエスト』は難しいじゃないの?(断層6段目)」
また一つ断層を降りた。人気がいつもに増して静かで物音さえ聞こえない状態だまさにこれが本場の迷宮の如く、
そんなことはさておき、ここまで『は』来られるんだけどね、問題は『ココ』からなんだよな・・・俺にとって『ココ』からが未知の領域である見たこと事のない階級大怪物が、いっぱい出てくるだろう、俺はツバを飲み込み、深く深呼吸し、転生覚悟で進めることとした
しかし松明があるけどそれでも真っ暗だ、暗すぎてわからねぇなこりゃ
・・・そんな独り言をしゃべっていると、目の前から先に行ったと思われる勇者が、ボロボロ姿で後を退いている、しかもよくよく見てみると、片腕がバッサリ無くなっていたり、全身血まみれの勇者を背負っている冒険者がいたり、これまた綺麗な肌が見えるほどの露出な女性冒険者が、目の前を通りがかった。
それを見た俺は確信した。「あぁ・・・・、ハデスか・・・」と