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幼馴染に好かれる、なんてのは幻想です  作者: 卯佐美 佳
第一章 どうやら俺は、トラブルには好かれるらしい
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今思えば、俺達も俗に言うデートと言うものをしているのではないか

成瀬のターンはまだまだ続きます。鈴井ファンの方々、申し訳ありません。そのうち鈴井さんのターンも用意します。

関係ありませんが、最近また、Silver Forest にはまりつつあります。

現在時刻は八時二分、ようやく目的の駅につく。ここから歩いて約五分のところにオーシャンパークがある。だが、開園は九時。二人と鉢合わせない様に時間設定をしたのはいいが、少し早く着き過ぎた。


「で、どうすんの。開園までかなり時間あるけど」

「確か近くに茶店があった気がする」


辺りを見回すと…あった、あそこなら時間を潰せそうだ。


「あそこでいいか?」

「別に、時間潰せるならどこでもいい」


成瀬の了承も得られたので、茶店へ向かう。

店に入り、店員さんに案内されお互い向かい合う様に窓際のテーブル席に座る。

ちょうどそのタイミングで、俺のスマホが鳴った。


「あの二人、今電車乗ったみたいだな」

「ふーん、そ」


今日は二人のために来てるんだから少しくらい興味持とうよ…


俺はメニューを手に取り見る。すると成瀬が覗いてきた。よく見ると、もう一つは特別メニューが書かれた物だった。メニューを横にし二人で見れる様にする。


普通のアイスコーヒーか?いやカフェラテもいいな。ココアも捨てがたい。

迷った挙句、カフェラテを選ぶ。


成瀬の方を見ると、既に決まってたみたいで、肘をついた手を顎に当て、俺の方を見ていた。

何見てんだよ、と言いたくなったが、何倍にもなって返ってきそうなのでやめておく。

ボタンを押して店員さんを呼ぶ。


「ご注文をお伺いいたします!」

「カフェラテお願いします」

「カフェラテで」


成瀬と被ってしまった。すげー恥ずかしい。


「カフェラテお二つですね!かしこまりました!」


店員さんがさらに笑顔になったように見えたのは気のせいだと信じたい。


気恥ずかしくなり、俺は外を眺める。平日なのに、結構人来るんだな。

ふと、成瀬が気になり横目で見ると、横目でこちらを見ていた成瀬と目が合う。

俺はまた、恥ずかしくなり外に視線を戻す。


少し経つとカフェラテが運ばれてきた。それを受け取り、飲んでいると


「さっきなに悩んでたの」


と、成瀬に聞かれた。


「さっきってなんの事だ?」

「メニュー見て固まってたでしょ」


あーなるほど、良く見てんなこいつ。


「大したことじゃねーよ。アイスコーヒーにするかココアにするかカフェラテにするか迷ってただけだ」

「!?……そ」


成瀬は一瞬驚いた顔をして、直ぐにいつもの調子に戻る。驚く要素あったか?


しかし会話が続かないな。お互い共通の話題を知らないって事もあるだろうが、ここまでか…

しかしなぁ…俺から話題をふっかけるのも気が引けるし、成瀬が興味ありそうな話題もないし…


「そういやさ、あんたって灰田くんと仲いいけど、どうやったの?」


向こうから話題を提供してくれた。ありがたい。


「どうやったって、どういうことだ?」

「仁美や黒井くんとは付き合いが長いからってのはまあ分かるんだけど、灰田くんとは高校からでしょ?」


確かに周りから見れば、俺と健が仲良くしてるのは不思議だろうな。


「別に俺は何もしてないぞ。健からグイグイきたって感じだ」


ほんと、なんであいつは俺にやたらと話しかけにきたんだろうな。未だに良く分からん。


「あんたからじゃないのね。まああんたのコミュ力じゃあり得ないか」

「ほっとけ、誰がコミュ障だ」


いやコミュ障だな。

そうツッコむと成瀬はクスクス笑う。


「あんたって人との付き合い方が分からないタイプでしょ」

「分かってたら今の状況にはなってないんだよなぁ」

「ふふっ、確かに」

と成瀬は笑う。


「ほんと、あたしにそっくり…」

「どこが似てるんだ…共通点を挙げる方が難しいと思うぞ…」


人間という以外、共通点がない気がする。


「要するに馬鹿ってこと。あんたも、あたしも…」


まとめられてしまったが、何が何だかさっぱりだ。


だが俺と成瀬が似てるというのは、俺も少し思っていた。

ブクマ数500突破いたしました!大台の1000まで、折り返しというところまできました。それもこれも、皆様のおかげです。本当にありがとうございます。


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