6 一人でやっていくのはかまわない、デタラメの悪評を付けられなければ
とりあえず、食っていくために一人で迷宮に入るようになった。
幸い、レベルがそれなりに上がっていたので、弱い怪物相手なら一人でもどうにかなる。
支援魔術のおかげで、能力の底上げも出来る。
食いぶちを稼ぐくらいならどうとでもなった。
そんな探索者をかつて仲間に誘った連中は貶し続けた。
支援魔術の効果を無視してあちこちでデタラメを吹聴していった。
そんな連中を転生者は放置するつもりはなかった。
迷宮の中で闇討ちした。
実態を知りもしないで勝手な思い込みをほざき続けてきた連中だ。
躊躇無くいたぶる事ができた。
前世でも仕返しは出来るだけやっていたのだ。
生まれ変わってやってきたこの世界でもお返しはしっかりしていく。
その後もケチをつけてくる奴は軒並み処分していった。
裏で何かほざいてる奴。
仲間に誘っておきながら、侮辱してくる奴。
その全てを迷宮の中で処分した。
生かしておくと嘘八百のデタラメの悪評を流すからだ。
そうならないように、ケチをつけてくる奴は迷宮の中で処分した。
そうすると一人で帰る事が多くなる。
その都度、
「他の連中は全滅した。
支援魔術なんかいらないとか言ってたから使わなかったんだけど」
などといって誤魔化していった。
案外こんな言い分けが通って、おとがめは無い。
だが、支援魔術を理解しない者はいまだに多い。
今回もそういう奴等が転生者を誘ってきた。
断ってもしつこく呼び込むので、仕方なく同行した。
ケチをつけてくるなら処分するつもりで。
残念な事に、やはり支援魔術に文句を言ってきた。
どうも単独でも戦ってるという所から、転生者を単なる武闘派だと思ったらしい。
それが支援魔術を使ったことで当てが外れたようだ。
「勝手な思い込みで……」
それで判断して、勝手に期待外れになって。
あげくに転生者に文句を言う。
あまりにもふざけ過ぎてるので、即座に処分する事にした。
「じゃあ、頑張ってくれ」
怪物が迫り、のたうちまわってる者達に襲いかかる。
それを見て、支援魔術の使い手は更に弱体化をかけていく。
動くことすらままならなくなった者達は、怪物に襲われていく。
阿鼻叫喚の地獄絵図が発生していった。