表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/7

4 自分が何をしたのか理解してない連中

「お、丁度いいのがきた」

 そう言う使い手の目に、怪物の姿がうつる。

 迷宮の中で騒いでたのだ。

 怪物が聞きつけてもおかしくはない。

 血も流れてるのでその臭いを嗅ぎつけたものもいるのだろう。

「じゃあ、頑張ってみてくれ。

 支援魔術なしで」

 そう言って使い手は退いていく。

 支援魔術を使いながら。



 支援魔術が発動していく。

 自分を罵った者達への低下・弱体化を更に重ねていく。

 それが終わると、迫る怪物に強化を施していく。



「がんばってくれ」

 まともに体の動かない者達に励ましの声をかける。

「お前らのバカにしてる支援魔術だ。

 お前らは弱くして、怪物は強くした。

 まあ、無駄な事だけどな、お前らには」

 徹底的に見下してバカにした調子で応援をしていく。



 さすがに支援魔術を馬鹿にしてた奴等も、ここまでされればわかってくる。

 支援魔術がどれだけ強力なのか。

 まともに動けない状態にされた今ならわかる。

 この状態で戦えば、よくても苦戦する事になる。



 更に怪物に強化が施されてる。

 ならば結果は確定している。

 死ぬしかないと。



 しかし、それで反省する事はない。

 自分達がやらかした事が原因なのだと顧みる事もない。

「ふざけんな!」

 ろれつも怪しい状態で叫ぶ。

「なんでこんな事すんだ!」

 弱体化させられた者達は次々に糾弾を口にしていく。

 自分達がやらかした事が原因だとは全く思ってない。



 そもそも悪いことをしてるという意識がない。

 使えないから使えないと言った。

 邪魔だから邪魔だといった。

 むかつくから怒鳴りつけた。

 彼らはそう考えてる。

 他に何も考えないし、思いつきもしない。

 相手が怒ってる事も理解してない。

 なんで怒ってるのかがまったくわかってない。



 そんな彼らはただただ支援魔術の使い手を罵っていく。

 自分達がやらかした事を全く自覚しないまま。

 だから彼らは自分達が一方的にいたぶられてると勘違いする。

 自分が何をしたのか理解してないから、反撃されてると思わないのだ。



 仮に反撃だと理解しても、そんな事をするのが許せない。

 自分達は何をしても良いが、相手が悪さをしてくるのは許さない。

 そんな傲慢極まりない自分勝手な思考しかしないからだ。



 支援魔術の使い手もそれはわかってる。

 世の中にはどうしようもない輩がいるという事を。

 なので、相手が反省する事など期待しない。

 ただ、生きてるだけで邪魔になるのでさっさと死んでもらいたい



 分かりやすいものしか理解しない。

 目で見てわかるものしか評価しない。

 見えないところで誰がどれだけ頑張ってるのかを知ろうとしない。

 そんな連中など、いるだけ邪魔だ。

 さっさと死んでくれた方がありがたい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


活動支援はこちら
こっちにはない小話なども出していく予定

支援サイトFANTIAを始めたので
https://rnowhj2anwpq4wa.seesaa.net/article/493807952.html
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ