第一話
「すいません、転生してくれませんか。」
目を開くとそこには女神のように美しい人が頭を下げていた。
「まずは事情を話してください。」
どうやらテンプレすぎる展開のようで粗方予想できているが、一応聞いとく。
「あのー私、女神のようではなくてですね、女神なんですよ。」
思考を勝手に読まないでいただけます?
「わかりましたから、説明してください。ここはどこなんです?」
「ここは神界と人間には呼ばれる所ですね。東景さん、あなたは私の上司のミスで雷に打たれて死にました。で、私はそのクソ上司の尻拭いをしている訳です。おっと、口が滑ってしまいましたわ。」
イライラしているご様子。女神のせいじゃないと言いたいらしい。
「それならソイツが説明をするべきじゃないですか。」
「ホントそうですよねー!それではクソジジイを呼んで参りますので少々お待ちを。」
シュパッと消えてから10分程経ち不安になってきた頃、頭を鷲掴みされてるお爺さんと女神が現れた。ひと悶着あったらしい。
「お主か、いや~すまなかったな。手違いがあったのじゃ。許してくれ。」
「「軽いな」」
「おい、クソジジイもうちょい頭下げろやぁ。部下に謝らせるって終わってんなぁ!自分の尻は自分で拭くのが筋っていうもんやろが!」
オレの言いたいこと全部言われた...てか何気に口悪いな。
「や、やめい。もうぶたないでおくれ。ちゃ、ちゃんと謝るから。」
きれいなお姉さんに殴られながら、爺さんが涙目で謝ってくる。
「すまんかった。い、いえ、申し訳ございませんでした。」
女神の筋肉が盛り上がって、爺さんが可哀そうな目にあってる。いや、自業自得か。
「あの~納得のいく説明をしてくれるんでしょうね。」
「そ、そうじゃな。実はな、ワシの可愛いペットのドラちゃんが見たいっていうから....仕方なくやったら力が入りすぎて地上に雷が届いてしまったのじゃ」
「ソイツやっちゃって下さい。」
「もちろんです☆」
殴られているクソジジイを見ながら、何故オレがこんな目に合わなきゃいけないんだろうかと、ボーっと考えていると、一通り終わったようでスッキリした顔でこちらをみる。
「えっと、これからの事なんですけどあなたはどうしたいですか?」
「そんなアバウトに聞かれても...って選択肢があるんですか。」
「たとえば、あなた方の呼ぶ異世界に転生するとか、地球に生まれなおすとかですかね..でもぶちゃけこちらのミスなのでこいつが責任持ってどうにかしてくれます。まあ、あなたの希望しだいですね」
ん、どうしようか。こういう時は問題を先延ばすのが一番であると長年の経験が言っている。
「では、思いつくまでここに居させて頂きます。」
「そうですか。神界は何でもそろっているのでゆっくりするといいですよ」
こうしてオレの神界生活が始まったのであった。




