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魔王VS魔王 本気の戦争

秀吉とアイヒマンが一騎打ちを始めたころ、ノブナガ軍とヒトラー軍は向かい合っていた。


今まさにぶつかり合おうといしている両軍の奥から、二人の総大将が現れる。


ノブナガとヒトラーだ。


「なぜ前へ?」


「始める前に少し話がしてみたくなった」


「私もです」


「こんなことができるのもゲームの特権だな」


「ええ、そうですね。でも敵将と話してみたくなかったのはこれが初めてです」


「お前はどんな戦争をしてここに来た?」


「私は世界中を巻き込み全てを手に入れようとして敗北しました」


「まあ俺も似たようなものだ」


「どうして戦いを始めたのですか?」


「何もしなければ弱小国であった俺たちは強者に食い荒らされるだけだったから」


「それは私も似たようなものです。戦争をしなければ強国の属国にされ、私が愛した祖国はこの世から消える所でした」


「まあ戦争なんて始める理由はそんなもんだ」


「では最後に一つだけ。この戦争の理由はなんですか?」


「ただやりたかっただけだ。終わったはずの人生にオマケができた。なら今度こそはただただやりたいように自分勝手に戦争をしてみたかった」


「私も似たようなものです。せっかく拾った命でもまだ戦争がしたいと思うんですから、私たちは根っからの戦争好きのようですね」


「そうだな。さっきは弱小国だなんだと言ったが、どんな生まれであっても結局戦争をしていたんだろう」


「確かに。そう考えると滑稽ですね」


二人は自嘲気味に笑いあう。


「だがゲームとはいえ配下を持つとやはり情が湧く。いつの間にか俺だけの戦争ではなくなっていった」


「それは前の戦争での失敗を繰り返しているのでは?」


「さあな。わからん。でも失敗ぐらい繰り返してもいいさ。これはゲームなんだから」


ノブナガは満足げに笑みを浮かべる。


「確かに。そう、これはゲームですものね。だからこそ現実よりも激しい戦争をしましょう。燃え滾るような戦争を!」


「ああ、始めよう」


次の瞬間、両軍がぶつかり合う。


ノブナガ軍とヒトラー軍は双方一歩も譲らぬ激しい戦いを繰り広げた。


数はヒトラー軍の方が多いがノブナガ軍は兵を散らしながら縦横無尽に攻め立てた。


「なるほど。これが本物の武士ですか」


ヒトラーはノブナガ軍の練度が予想以上だったことに少し驚き、そして楽しそうに笑った。


「ヒトラー様!どうしますか!?」


ノブナガ軍に翻弄されている自軍の状況を見て副官の務める男がヒトラーの元に駆け寄る。


だがヒトラーの顔に焦りはなかった。


「このままでいいですよ」


「い、いいのですか?」


「奇襲とは寡兵でこそ輝く戦略。敵の土俵に上がってあげる必要はありません。物量戦に対して有効なのは奇襲ですが、奇襲に対して有効なのもまた物量戦なのです。だからこそ本当の意味で強い方が勝つ。彼は奇襲を、私は物量電を選んだ。それだけの事。そしてそれが戦争です」





「さすがノブナガ様!!!この兵力差でここまで戦況を優位に運ぶとは!!!」


ヒトラー陣営とは逆にノブナガ陣営では副官の男が興奮気味に声をあげていた。


だがノブナガの表情は一切動かない。


「今はな」


「え?」


「さすが歴戦の将だ。この程度じゃ自分の戦い方を崩したりはしない。やはり手強い」


ノブナガの言った通りしばらくすると今度はヒトラー軍にノブナガ軍が押され始めた。


ここでずっと黙ていたノブナガが立ち上がる。



ー英霊隷属ー



この戦いが始まってノブナガ軍が殺したヒトラー軍の兵士たちが立ち上がりノブナガ軍の兵となる。


「さてどうする?ヒトラー」


ノブナガはニヤニヤと楽しそうに笑った。





「ヒトラー様!!!我が軍の死体が立ち上がり、敵に寝返ったとのことです!!!これにより敵戦力がこちらを上回りました!!!」


伝令からの悲痛な叫び。だがこれにもヒトラーは取り乱すことはない。


「なるほど、やっとスキルを使ってきましたか。待っていましたよ、ノブナガ」



ーアウシュビッツー



『アウシュビッツ』はヒトラーが人間ではないと判断したものを敵味方関係なく皆殺しにする能力である。


範囲は一つの戦場に限られる。


「またふりだしに戻りましたよ。どうします?ノブナガ」





「ノブナガ様!!!せっかく蘇った敵兵の死者たちが全てまた死体に戻りました!!!」


「なるほど強力なスキルだな」


報告を聞いたノブナガはマップと敵味方の残存兵力を見比べ、すぐさま次の一手を考える。



ー死を喰らうものー



蘇らすことができないのならと、ノブナガは戦場に転がった死体を全て喰らう。


漆黒の鬼と化したノブナガは馬にまたがる。


「ノブナガ様!?」


「ここからは俺が出る。散らばっている兵を集めよ!俺が率いて一点突破する」


ノブナガは副官に指示を出し一気に最前線へと凄まじいスピードで駆けだして行く。


ノブナガが跨ることで馬も角を生やし、化生のものとなっていた。


走りながらノブナガは兵たちを従えいき、ノブナガ軍はまさに一本の槍と化し凄まじい勢いでヒトラーの兵たちを屠っていく。


「邪魔だ、雑魚ども」


ー蹴散らせ、ハバキリー


ノブナガはハバキリを抜く。


一振りで何十の敵兵が吹き飛んでいく。


『最後の戦いのようですね、我が主よ』


「ああ、ここからは出し惜しみなしだ。最後までついて来いよ」


『御意に』


ノブナガがハバキリを抜いたことで、ノブナガ軍の勢いはさらに増していく。





「ノブナガ軍が凄まじいスピードでこちらへ向かって来ています!!!我が軍の被害も増すばかりです!!!このままでは本当にここまで攻め込まれるかもしれません!!!」


「やはり彼との決着は最後の一兵になるまでつかないようですね」


そう言ってヒトラーは立ち上がる。


「ヒトラー様、どうなさったのですか!?」


「私も出ます」


「え?」


ヒトラーも馬にまたがり刀を抜く。


「仕事です。頼みますよ、ムラクモ」


『その言葉お待ちしておりました。何なりとお申し付けください』


ヒトラーの刀ムラクモはハバキリと同じ自我を持った刀。


正式な名を天叢雲剣。


天羽々斬と同格の名刀である。



ー荒れ狂いなさい、ムラクモー



ヒトラーがムラクモを振った瞬間、辺り一面に暴風が吹き荒れる。


「さていよいよ、クライマックスですかね。名残惜しくもありますが、存分に楽しむとしましょう」


お読みいただきありがとうございます。


『面白そう!』


『続きが気になる!』


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よろしくお願いいたします!

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