88話:朝風呂
珍界にて、一夜明けて。
椿と朝の挨拶を交わし合う・・・・。
ヴィオと朝風呂中。
カイ&サブローで付属界鍛錬、うん、これいいな。もう少ししたら、すすめてみよう。
「ん?どうしたヴィオ?・・ああ、この姿が気に入らないのか。」
ヴィオは、私の胸をペシペシ叩いてくる。
「これでいい?」
私に、頰を擦り寄せてくる。あああ、愛らしい。
ヴィオの耳を優しく撫でる。何度も何度も。
ここで閃いた!名付けてインターナルディストラクション!まんまだけど。
懺悔いたします。誘惑に負けて書物を取り寄せてしまったのだ。
召喚魔法が可能となって、すぐに。
こちらの価値に換算すると、ロジウム金貨1枚分。
これでジェイ世界の数ヶ国の言語がわかる。その言語で歌ってみよう。暗号に使ってもいいわね。
「その赤子が、新しい眷属か。」
ラースと炎雷が風呂に入ってきた。 [ラース&炎雷参上!!!]
「!!ラース!」
思わず抱きついてしまった、ヴィオごと。
「あ、ヴィオごめんね。」
不満顔だったが、スリスリすると許してくれた。
(我には、抱きつかぬのか・・。)
炎雷は、心なしか寂しそうだだった。
[珍界露天風呂・報告会]
ラース「俺たちは、7年過ごした。
ジン「ラースの成長はよいとして、炎雷はどうして青年になっているの?
炎雷「我にもわからぬ。だが、これが我の一番よい状態のようだ。
おそらく、外見の成長はこれで止まるだろう。
ジン「惚れ惚れするほどいい男!鬼人族以外の女もあなたに夢中になるでしょうね。・・で、2人は死んだ?
頷く2人。
「こっちもジン以外は、全員死に戻ったよ。」
アラタと蓮も参加する 。
炎雷「まさか、この赤子もか?
ジン「私の失態よ。それでこの通り。
ヴィオを空中で離す。ふよふよと浮いている。
こいつ、なんか気に入らない、とヴィオはラースに感じていた。
それでラースの顔に下半身でしがみついた。
ヴィオの可愛いものがラースの顔に密着した。
しかも桃尻をフリフリと振った。
「「「!!!」」」
「ふふ、可愛い。」
「「「え!」」」
「こ、こんがきゃあああああ!」
ラースは、ベリッと引き剥がし、ブンと投げた。
!!!!!
投げた先には、柊が居り、無事に抱きとめた。
「ナイスキャッチ!!さすがね、柊。」
シュタッと身軽に側まできて「姫、お褒めにあずかり光栄にございます。」
と言ってヴィオをジンに渡した。
ヴィオは、怖かったの〜という表情でジンの胸にしがみついた。
「まあ、ヴィオ。よしよし。」
そして、ラースを見てニヤリと笑った。
(このガキ!いっちょまえに宣戦布告か!いいだろう、受けてやる!!)
(赤子のドヤ顔、なかなかくるものがある・・やはり、あざとい。)
(ヴィオって、もう意思疎通できるんじゃ・・)
(ラース、赤子と張り合うな・・・同じレベルってことになるぞ。)
炎雷「ジンたちは、どれだけ過ごしたのだ?」
ジン「3ヶ月超えてから、気にしてなかったわ。」
アラタ「・・4ヶ月くらいだよ。
ジン「そこで、ケケケ怪獣と会ったのよ。
「「は?・・」」
アラタ「ヴェロキラプトルという蜥蜴・鳥系の知能が高いものです。
ジンの視界にサブローが入る。
「サブロー、こっちこっち・・。」
サブローも参加。
ジンは、ヴィオがのぼせないよう抱いたまま、周りの石敷きに腰をかけた。
サブローはジンに近づき、「わあ、下も金髪、フゴッ!・・
ヴィオの蹴りを顔にくらった。
「「「「・・・。」」」」
ジン「まあ、ヴィオ。もう許してあげなさいな。
ラース、炎雷、サブローがヴィオを殺したの。それで、まだ怒ってるみたい。
(いや、蹴りの理由、違うんじゃ・・?)
ジン「眷属になる前のことであるし、ヴィオを見失った私が悪いのよ。
あら、お腹空いた?だから機嫌が悪かったのね。
(モウ、ヴィオにおっぱいあげてちょうだい。)
「はい、はい〜」とすぐに来てくれたモウにヴィオを託す。
サブロー「完成度の高い牛スーツですね。
「「「 ・・・。」」」
アラタ「・・サブロー、あれ、マジもんだから。
炎雷「あの皮も含め、1人の人間(?)なのだ。我も乳をもらったことがある。
ジン「ラースが飲んでたミルクもモウとメエのおっぱいよ。
ラース「ああ、知っている。
蓮「ああしてると、ただのか弱い赤子なのだが・・・。」
ラース「どうせ、あのガキがムカつくことをして、サブローを怒らせたんだろ?
サブロー「!・・そう、そうなんです。
ジン「ふふふ、ラースもそういうの、得意でしょう?
ラース「・・まあ。黒はよい遊び相手だった。あいつは今どうしてる?
ジン「奴隷商人のところに戻ったのじゃないかしら。
ところで、ヴィオの体の成長は戻したほうがいいと思う?
炎雷「赤子の数ヶ月は、変化が著しいだろうな。
ジン「首が座ったのが大きいのよね、そこは戻したくない。
アラタ「なんか言われても、気のせい、で通せばいいよ。ジンならそれで通るよ。
(((確かに・・)))
ジン「なら、それで。ところで、炎雷、獣人国建国候補地を見つけたわ。
あなたたちは、どうする?そこで共生か、棲み分けはどう?
炎雷「我らは、300人ほどしかいない。魔族領で住むという手もある。
ジン「本当は人族と何も変わらないのに、魔族と呼ばれて悪者扱いされているのかもしれない。
であれば、近い将来、強い貴方が魔王呼ばわりされて、勇者召喚があるかもしれない。
まあ、 あなたが勇者に負けることなどあり得ないけれどね。
「さて、そろそろ、あちらの世界へ戻りましょうか。」




