表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

71/180

69話:ドラゴンは歌う



楓は、遮断を施して、ライルたちだけに告げる。

ライル様とご縁のある妖精猫を救出したと。

ひどく弱っているので精霊王様預かりとなっている、精霊に近い高位の存在であること。


「言葉を発することも未だできませんが、徐々に元気を取り戻しております。

名は『(れん)』と姫様が名付けました。」


「回復したら、()()()()にライル様に会いに来るでしょう。」とライルが喜ぶことを言った。


だが、人知を超えた力技救出劇を聞き、目眩がした。




ドラゴン鑑賞は終わりの時間となり、観覧席の皆は出口に向かった。

ジンフィーリア、は最後のサービス ♪ と、出口の近くでホバリングし、人々を見送っていた。


と、1人の子供が金ドラゴンに向かって柵から手をのばしそのまま落下した。


気づいた貴族たちは、皆顔を蒼白にした。

かなりの高さがあったからだ。無事では済まない。

両親らしき貴族は、絶望からへたり込んだ。


しかし子は、ジンフィーリアの青透明の光に包まれており、ゆっくりと上昇しそのまま両親の前まできた。

父親が光ごと子を抱くと包んでいたものは消えた。


そして金のドラゴンは『あまり両親に心配をかけるでないぞ。』と優しい声で囁き、目を細めた。


「!」コクコクと頷き、「ありがとう。」と礼を言った。

両親にも礼を言われたので肯首で返した。





客が居なくなった闘技場は、ジンの独壇場となった。

この蟻地獄コロッセオは、ドラゴン体で歌うのにちょうどいいじゃあないの!


『フッフッフ、フハハハハ、わっはっはっはー (注 : 発声練習中)』


低い声になったから、ドスをきかせた声でロックを歌うと気持ちがいい。

丸太をスタンドマイク代わりに振り回して、ドスドスと足踏みして、ひとりの世界に入り込み何曲も歌った。


次にゾンビ系の歌を好きに振り付けながら歌う。

これは数曲しか持ちネタがなかった。


ドラゴンゾンビにしか見えない、いやーな動き、流石だ。伊達に体を動かすことを趣味にしていない、な。


この辺りから眷属たちは、あるじの壊れっぷりが少し心配になってきた。

どちらかといえば、冷静な主人であるから・・・。

やはり、スタピー時のゾンビ海での遺品狩りがキツかったのかもしれない。

催眠セラピーが必要だろうか。



あ、ロボットダンスをしだした。

ドラゴンのロボダンス、シュールだ・・・。

この世界では、ゴーレムダンスといった方がしっくりくるのか?



飽きたらしく、体を大きく左右に動かしながら手振り足振りゴスペルを歌い出す。


うおっ、すごい声量、、、、。

王宮、このビリビリ大振動で崩れないよ、な?

あ、その前にここか。

まずいぞ、ごすぺるは曲数が多いからな。

夜にこの声量で歌い続けるのは・・・。


アラタ 「姫、へんげが解けるかもしれない。だから最後はこれ!というのがあったらそれで〆で。


よかった、納得してくれた。

ジェイ殿の記憶玉をみせてもらっておいてよかった。

行動が予測できるし言葉(歌詞も含めて)も理解できる。



ドラゴン体は魔王バージョンで楽しむつもりが、機会がなかったようだ。

バラード調の歌の合間に、「我にひれ伏せ、跪け!」「我に従え!」「フハハハハ!」などと入れ、

ひとり盛り上がっている、気分は最強調!て感じだな。


だんだん悪ノリしてセリフが物騒になってきた。


「クズめ!脳みそを掻き出してミイラにしてやる、ヒーッヒーッヒーッ。」

「我は、(獣人の)ハーレムを作る!あれらは全て我のものじゃあ!!!!邪魔する奴はコロス!」

「我の愛する者を虐める奴は、禿げろ!もげろ!!我が正義ぞ!!」


あーあ・・・。隠れている監視人たち、穏便に報告してくれるといいけれど・・・。

ノアも。

でもライル様は、「これもフィリアの一部だ。どんなフィリアも愛している。」とか言いそうだな。





あ、・・・・。名残惜しいような。

私の仲間は、皆、本当に優秀だ。


そして帝都のフィリア邸に帰る。


私が戻りかけると、周りに認識阻害を施してくれ、繋がった瞬間に転移となった。


ディルと話していた鞠は、「時間が来たにゃん。ドラゴンは還ったにゃん。ディルありがとにゃん。」と言って消えた。


拗ねるといけないのでキラのところにも寄り、

「ドラゴンは帰還したにゃん、ありがとにゃん。」と言って抱きつきスリスリ。

キラの様子を見て満足し鞠もフィリア邸へ転移した。








次話を下書き状態で載せてしまいました( ̄∇ ̄;)

3/22・14時過ぎに再投稿致します。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ