表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

69/180

67話:テックとカジキの被り物



[ザクセン王国:王宮]


「鞠、テック以外にはバレるでないぞ。」

「わかってるにゃ。」


「けど、被り物、それでよいのか?他のに変えたらどうだ?」

「かぼちゃ?フランケン?どっちがいいにゃ??」


カボチャは、どこを見ているかわからない深淵の暗い目が、、、、結構くるモノがある。

フランケンは言わずもがな。

血ノリが生々しく付いているから鮮度のいい妖怪ゾンビ、といったところか。

ならいっそ、カジキの方が笑いが取れるか、うん、そうだな。


「・・そのままでいい。」


「テックいたにゃ!」

「修練場か、少し離れたところで降りるから、テックを呼べ。」



急に地面が暗くなったと思い、空を見上げるとドラゴン!!だった。

ドラゴンは、テックたちがいる修練場から距離をとって降り立った。

「テック!」


テックは名を呼ばれ、ギョッとなったがなんとか前へ進み出て、「オレ?」と自分を指差した。

金のドラゴンが、首を縦に2回振り肯定する。

仕方ないので、ゆっくり近づいていった。


ある程度近づくと、カジキに手を取られ引き寄せられた。

「この指輪、はめてにゃ。」

あ、鞠か。リ、リアルな魚だな・・・。


テックがはめると、「これでマミとミミと3人で会話できるにゃん。収納にもなってるにゃん。」と言う。


「え?」

「双子の名を呼んでみてにゃ。」


「・・・マミ?ミミ?」

「「!!兄ちゃん??」」

「わ!」


「というわけで、あ、念話でも話せるにゃん。次にゃん。」

と言ってワンピースを、伏せをしているドラゴンの背に10枚並べる。


「マミとミミに似合うのを選んで。」

「?? なら、これマミ、こっちがミミ。」


「おっけいにゃん。最後にこれにゃ。」と言って箱を渡す。

「これは?」


テックが持っているまま、鞠が蓋を開ける。美味しそうなおかずがたくさん入っていた。


「3重になってるにゃん。姫さまが作ったにゃん。

姫様、双子に優しくしてくれたテックたちに感謝してるにゃん。

これをつまみに酒を飲むといいにゃん。

テックの収納に入れるにゃんね。指輪に近づけるにゃん。」


「!! 。」

箱が消えた。


「・・・・あ、ありがとう。」

「じゃあにゃん。」


「どこに帰るんだ?」ちょっと情報収集・・。

「帝国の王宮に泊めてもらうにゃん。街中じゃドラゴンは目立つから。保護してもらうにゃん。」


「!・・保護?」

「キラに頼んであるにゃん。」


「キラって?」

「え、とキラは次の皇帝になるにゃん。あ、そのつまみ食べる時、第1近衛のクースを誘うといいにゃん。」


「!!!・・・・?クース??居たかな?」

「遺品受け取った人にゃん。」


「ああ、、、名前が違・・??・・・・で、誘うと?」

「さっき、クズがお仕置きされたにゃん。その話聞くといいにゃん。」


「は??」

不意にドラゴンの視線を感じ、見ると、ニヤリ、と笑った。

「!」


「じゃあにゃん。」

飛び立っていった。



実は王宮は大騒ぎになっていたが、騎士たちは離れて様子見をしていたのである。


(思いっきり目立ってしまった・・・。by テック)







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ