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152話:スラ忍の報告は続く



「新魔王配下の6柱は、悪魔です。」


「「「はい?」」」


「魔族じゃなくて「悪魔貴族です。」


しーん


「6柱には、それぞれ我らの分身体が付いております。」


(((((!)))))


「バレてないの?」


「はい。」

「髪の毛1本に擬態しておりますから。」


「「「素晴らしい!」」」

パチパチ!


「「いえいえ、それほどでも。」」てれ~



「コホン。それで、気づいたのですが、魔王よりも悪魔一体一体の方が格が上なのです。」


「それって、何かしらの取引をしたってこと?」

「契約を結んだのか?」


「そうではなく、魔王の固有能力で隷属させているようです。」


「プライドの高い悪魔貴族を?」

コクン


「内心、無茶苦茶怒ってそう。」


「その通りでして、どの悪魔も魔王に対し日々憎悪を膨らませております。」


「うわあ、魔王を倒したあとの方がやばいじゃん。」

「下手に魔王を殺せないね。」


「魔王より強いやつがX6って・・。」

「この世界が終わる。」


しーん


「先に6柱を滅してから、勇者に魔王を討ってもらわないと。」

「勇者に拘る必要ある?」


「え?だって、魔王は勇者にしか倒せないってのが常識でしょ。そうですよね、ローさん。」


「まあ、ラノベの世界ではそうなんだろうけれど。今は、現実の話であって。しかも、リアという規格外の存在がいるわけで。」


「・・そういう、こと?」


うんうん


「ちょっと待って。殺ってみないと倒せるかわからないわよ?」


「・・なんか、倒せるような気がしてきた。」

「サブローの意見に一票。」



「柊と梢のおかげで、やることが見えたわね。二人とも褒美は何がよいか考えておいて。」


キラーン「「ありがたく!」」



「6柱に付いてる分身が悪魔を殺せば早いんじゃ?」


「「無理です!」」


「あ、そうなんだ。」


「我らには聖力がありません。」

「てことは、聖なる力で倒せるんだ。」


「「はい。」」


「なら、ここは法王国の聖職者たちの出番なんじゃ?」


「無理に決まっとるやんけ。」


「京、百合、お帰り。」


「京、無理って??」


「あいつらまがいもんやで!」

「嘘だろ。」


「ほんまやがな。」


「ええ~、なんちゃって聖職者?」


「そういう肩書ってだけっすね~。」


あんぐり



「一つ、お伝えしておく情報があります。」

「まだなにかあるのかい?」


「はい。前魔王ですが生きているようです。」


「「「!」」」


「へえ。何故生かしてるのか興味深いわね。」


「そうなのです。本人に接触するのが一番の近道と思ったのですが。」

「幽閉場所が探れないのです。」


「あなたたちが察知できないとなると、通常の場所ではないわね。」


「「おそらく。」」



「・・・・・。」

「ジン?」「リア?」


「駄目。幽閉中の前魔王を召喚しようとしたけれど、断られた。」


「「「!」」」


「出たくないのか?」

「・・何か制約があるのかもね。」



京と百合には、引き続き、法王国で、調査を続行してもらう。

話が通じる者を、次期法王たる器を、探す任務だ。


聖なる力に関しては、頼れる仲間がいる。

ゴウルとジルバ、リアンたちエンシェント・ドラゴン、クリスタル・ドラゴンの紫蘭と蒼だ。





「リア、俺、魔界に行くよ。」

「・・・え?」


「どうしても、行きたいんだ。」

「駄目、絶対に駄目。未知の亜空間よ。戻ってこられなかったらどうするの。」


「柊と梢たちの分身は、無事に行き来できてるじゃないか。」

「彼らとローでは、体の作りが違うじゃない。」


「同じ眷属だ。俺も大丈夫だ。」

「その大丈夫は、どこに根拠があるのよ。」


「リアが反対しても行くよ。すまないが桜も連れて行く。」

「桜を?・・だとしても、駄目!行かせない!」


「リアの亜空間は、安全で素晴らしいところだ。俺も付属界へ行ってみるよ。今まで行こうともしなかったけれど。」


「なら、私も行くわ。」


「付属界へ?」

「ええ。(魔界へもね。)」



リアが涙を溜めた目で懇願し、俺を必死に止める。

すまない。君は本気で心配してくれてるのに、俺は君の反応を喜んでしまっている。

クロウに知られたら、殴られそうだ。ははっ。



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