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閑話:弐ー2



<レネの部屋でテンは>



姿見に自分を映していた。


私、金の毛並みの獣人なのね。


この姿にウキウキはするんだけれど、なぜか、しっくりこないわ。


すると、突然、姿が変わった。

あ・・・。

なるほど。記憶欠落&変身中だったわけか。



とりあえず、先程までの獣人姿になっておこう。


みんなは、既に私を認識してると思う。

毎度、心配かけてごめんなさい。




バサッ


「テン。」


「! レネ、その娘・・?」


衣服を肌蹴て、ざっと診察した。

劣化版で大丈夫そうね。


私は、口移しで、彼女に飲ませた。

一瞬だけ彼女の体が淡く光り輝いた。


「なっ。テンどこから出した?それに・・・」


「あ・・・?」

「目が覚めた?体はどう?」



ガバッ

「私、あいつらに、好き勝手されて・・く、悔しい。」


「そうだったのね。目に見える傷は治っているわ。修復薬を飲ませたから。あとはこれを。」

「この薬は?」


「事後に飲む薬。これで予期しない妊娠を防げるわ。」

「ありがとう。」


「すぐ飲んで。」


「つまり、レネさんが私を選んでくれたから、ここにいるわけですね。」

「ああ。俺にはテンがいるから女は要らなかったけれど、一人でも助けられたらと思って。」


「ありがとうございます。ミルです。」


「ミルはいくつ?」

「13歳です。」


「純潔を奪われた?」

「は、い。」


「嫌なことを聞いてごめんなさい。でも、後で、心が軽くなるようにするから、待っててね。」

コクン。




「レネ、これを嵌めて。」


「え?」

レネの腕にはバングルが嵌っていた。




そうこうしている間にも、妬み心満載の奴らが、ボスにレネの女のことを話して聞かせていた。


「嘘じゃないだろうな。」

「本当ですって。」


「なら、この場に連れてこい。」

「ヘイヘーイ。」





「おい、レネの女、お頭が用事だそうだ。」

「「え。」」


(レネ、心配しないで。)


「早く来い。」

「触らないで、気持ち悪い!」

「なんだとおっ」



「(くそっ、生意気な女だ。)お頭、連れてきやしたぜ。」


「「「「「!!」」」」」 「「「「「おおおっ」」」」」



「これは、また、すごいな。瞳も金色か。こんな極上ものが存在するのか。名前はなんという?」


ツーン。


「おい、お頭が聞いてるだろうが!」



キラキラキラ・・・


「「わっ」」


「「「「「「「なんだ?」」」」」」」




「黙れ!下郎!!」

「気安く我らが姫に話しかけるな!」


「「「「!」」」」


「どっから現れやがった!」「と、虎が喋って・・・」


「お頭、金の獣人は、太古より、色々な能力をもっています。これらも全てその力かと。」


「その虎も金じゃねえか。高く売れる。捕まえろ。」


「ええーー、人語を喋る虎なんですから、神様の使徒じゃないっすか。」

「バカ、神なんているわけないだろ。」




「さて、どうする?」

「滅するのは簡単だけれど、まずは記憶改竄しておくわ。レネのことは忘れるように。」


「贔屓か。」

「まあね。」


「犯罪奴隷送りがいいかしら?ミルに聞くわ。」


(レネ、ミルに聞いて。こいつらの処遇は、殺すのと犯罪奴隷行きとどっちがいい?って。)


(・・・女を乱暴したことは大した罪にならない、悔しいけれど。だから殺して!!って言ってる。)


「ダンジョンに放り込むってのはどう?」

「それもいいな。死ぬのを見たほうが気が晴れるんじゃないか。」


「とりあえず、魂の判定を付けるわ。」


「ところで、ここはどこの国?」

「レイの国だ。」


「! ならレイと相談するわ。ボスは貴族のようだしね。」ニヤリ




ミルに乱暴した男たちだけを連れ帰ることにした。


男たちのイロになっている女にも凶悪犯がいた。


ここに連れてこられた女性たちは、攫われた者で帰るあてがあるものは帰し、売られた者と帰りたくない者はわが国で生活してもらうことにした。


盗賊の女にされていた犯罪歴のない者にも要望を確認した。


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