98話:介抱は続く・・・
(2人脱出したな。)(機を逃した。)(注 : ベッド上の者たち)
ジン「もう一度、飲料水を与えるわ。
瑠璃「姫様、ギルドに卸す回復薬(劣化版)を与えたらどうでしょう。状態異常となれば効果ありかと。
(実験結果も得られますし。ふふ。)
「そうね。・・ところで、瑠璃、もう戻ってきたの?
瑠璃は、チラリとサブローを見て
「代表して捕獲、、迎えにきました。」と言った。
サブロー「っ!・・・
京「さらのやつは、大人気やなあ。
ニヤニヤ
(新生姜然り、新玉葱然り。うまいもんな~。)
ジン「柊、これをテックとギルマスに飲ませたら、もう下がって。と、その前に・・。
本日は、忍者として大儀であった、よって褒美をとらす。」
柊「ははっ、ありがたき幸せ。」
(な、なにがはじまった?)(注 : ベッド上の者たち)
ジン「手裏剣7点、オリハルコン製である!ホーミング機能付き
(戻ってこないともったいないからね。)
( なにぃ?!) (((!!)))
柊「おおっ!・・あの、、、梢の分は?
ジン「ふふ、仲間思いね、もちろんあるわよ。柊から渡して。では、お疲れ様。
柊「はっ。」
柊が消えた時には、サブローも瑠璃に拉致られ居なかった。ラースもいない。
ゴウル兄弟はヴィオとゴロゴロしている。
ジン「さてと、一番状態が悪かったディーンからね。よいしょっと・・。
ディーンに口移しで飲ませる。
ジン「アラタ、京も手伝って。優先順位は付けてあるから・・
「やだよ。」
「うげっ、男とチュー・・無理やわ!」
(((!・・ホッ・・。)))
ジン「この回復薬は、従来品の1/3量よ。一瞬で終わるから。
2人は強く拒絶した。
ジン「・・ふう、仕方ないわね。医療行為なのに・・。なら目を覚ましたものから飲料水を飲ませて。
次はウィルね。
ーーー
5人目は、アーフィンだった。
(ああ、柔らかいものがあたって・・。起きるべきか、この幸福を享受すべきか・・・享受で!)
ゴウル『そいつ、起きとるぞ。
(!・・ゴウルめ!・・。)
ジン「あら。・・アーフィン、これを飲んで。・・・どう?
アーフィン「・・・頭がスッキリした。
ジン「こっちも飲んで。全部飲むのよ。
ジルバ『他の奴らも起きろ!姫様の手(口)を煩わせるな。
ゴルバ『雷撃くらわせるか?
「「「「「起きましたあぁぁ!!」」」」」
ジン「・・・。皆もこの回復薬を飲んでから、横にある飲料水を飲んで。
[ジンの寝室:ベッドはキングサイズ]
ゴウル、ジルバ、ヴィオと。
『揃いも揃って、風呂で倒れるとは、情けない。』
『死屍累々、茹であがった蛸。』
「あぶ、あぶぅ。」
ジン「ヴィオは、明日から本格的に、離乳食をはじめましょうね。これは、果物をすりおろしたものよ。
どう?
「あぶっ♪」
ジン「寝る前だから、あと二口だけね。
ラースが現れる。
ジン「ラースも一緒に寝ましょう?前みたいに。
ラース「・・消毒。
ジン「んんっ・・
ラースは、ジンフィーリアの口内を消毒して消えた。
[茹で蛸たちを運んだナート兄弟]
ルルを通して先程の報酬だという金貨を受け取った。
ライト「太っ腹だね。
ナート「その言葉はナイスバディの姫さんに合わないな。・・王族絡みだからだろう。
ライト「口止め料も含んでるってことかな。
ルル「それなら、もっと枚数が多いはず。ただの姫様の気持ちだと思う。では、おやすみなさい〜。
ーーー
ライト「それにしても、姫さんの寝間着姿!くるものがあった!
ナート「12歳の少女に何を、と言いたいどころだが、同感だ。
「「あの胸!!」」
ライト「父上が気にしてガウンを羽織るようにと言ったけれど、寒くないからいい、って・・。
兄弟は、人外のものをたくさん見、興奮状態だった。
が、この日一番のモノを見つけてしまったのだ。
((眼福、眼福・・・♪))
[皇族の影たち]
ジンフィーリアの敷地には、敵意のないものは入ることができる。
それを知らず、「あの」姫の邸に侵入できたと、控えめにではあったが自画自賛していた。
そして、泳がされていたと知り、落ち込んだ。
皇帝の影たちは、ディーンを見守ることが役目である為、余計な報告は一切しない。
ディルの面倒くさい性格を知っているので、波風立てたくないということも大きい。
皇太子の影たちは、冒険者として見守るものと別働隊とがいる。
別働隊は、皇帝の影と協力関係にある。
そして、キラには、人外たちが慕う妖精姫のことを小出しで報告していた。




