二股をかけた元彼氏にザマアしてやりました。
「よお、玲奈。こいつ、俺の彼女だぜ。こいつはなあ、売れない、見た目も平凡な女優のお前と違って、俺にふさわしい有名女優なんだよ。だから別れようぜ。じゃあ、バ〜イ」
は?
まじか!二股かけられてたの⁈
しかも『ふさわしい』って何? この人一般人なのに、どれだけ思い上がってるの?何が、『売れない、見た目も平凡な女優のお前』よ!確かに見た目は地味かもしれないけど、売れないことなんてないし!
コイツ、自分から告白してきて、
ムカつく!
最悪、ザマアって言ってやりたい。
どうしようかなあ〜。う〜ん……
「すいません。◯X◯X芸能事務所の者ですが、今新星の女優を発掘しようと思っていまして、できればこのドラマに出てもらっても良いですか?プロデューサーもあなたが最もイメージにぴったりって言ってます。お願いします!」
グッドタイミング!オーディション!
最&高!名刺見たら本当っぽいから。よしっ!
「はい、よろしくお願いします!」
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「はい、目線逸らして見て、オッケー。玲奈ちゃん最高だよ!」
今、ドラマのポスターの撮影中です。実は、私、ドラマのヒロインの妹役です!
「玲奈ちゃん、次、記者会見だよ。」
緊張する〜
「佐藤玲奈さん、今、ネット上でとても人気が急上昇中です。おめでとうございます」
本当に!やった〜
「ありがとうございます」
「では、質問の方に参ります。佐藤さんは……」
その後、記者会見は三時間程かかり、ラッキーな事に、記者会見の後に、たくさんのドラマや映画のプロデューサーが駆け寄ってきて三年後のスケジュールまで埋まってしまいました。
私って超ラッキー!
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四年後……私が超有名女優になった後、あの彼氏から呼び出されました。
「玲奈、俺読モの彼女と別れたんだ。」
「あっそう。それ伝えるためだけに呼び出したの?キモっ」
でも別れたことを言うだけのために私を呼び出したはずはないのよな……
「俺ともう一回付き合ってください。」
「ふーん、嫌だ。というか、私彼氏いるから。ドンマイ」
この人どんだけバカなの?
「おい、そいつの名前だけでも教えろよ。」
「言っちゃっても良いの?本当に?」
コイツ、最強なバカだ。
「ああ、早く言え」
振られているくせに『早く言え』とか超偉そうだなあ。
「国北誠司よ。一ヶ月後には結婚する予定よ。あんたとは正反対よ。彼は顔面国宝、しかもスタイル抜群、演技力は超一流、さらに私と同い年で28歳で、あんたよりも若いのよ。ザ・マ・ア・ミ・ロ」
よし、やっと言えた〜!
「はあ〜?!クソッ。超有名俳優じゃねえか。チッ」
は〜い。実は、一年前に告られたんです。
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それは突然のことで、国北さんと食べ歩きロケが終わった後でした。
「佐藤さん、今夜お食事にでも行きませんか?」
国北さんからのお誘い!やった〜
「はい。喜んで。」
『お食事』は会員制の高級レストランだった。
「佐藤さん、今付き合っている人はいますか?」
照れてる国北さん可愛い!いつもはクールでかっこいいけど……ってはい?
「え…えっと……今はいません」
何?何が起きてるの?頭が混乱して分かんないよ〜。
「佐藤さん、結婚を前提に付き合って下さい。」
え〜!でも良いかも(未来も有望、かつ彼氏の仕返しにもなるから)。
「はい。よろしくお願いします。」
『号外、号外、あの二人結婚するぞ〜!』
その後、二人は新聞に超有名俳優と超有名女優の『超有名結婚』と掲載され、世間の話題となった。
二人は永遠に愛を誓い、幸せに暮らしました。
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