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少尉ですが何か?改修  作者: 背徳の魔王
第三章
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海の試練、イッツサバイバル2


━━息を整えてから。オーラルは島のジャングルに入り、直射日光を避けつつ、水を探すことにした。



手近な先の尖った石を見付け、石同士をぶつけてこすり。どうにか薄い刃を作り出した。さらに平たい石で、ナイフ用の石に刃を付けるため、研いで行く。


「とりあえず……即席のナイフは手に入った……」


近場の木から、長めの蔦を集め。簡易ロープとして持ち歩くことにした。



ジャングルをしばらく進んだが、その日川を見付けることは出来なかった……、



水が飲めないとなると、無性に喉の乾きを覚えた。仕方なく近場にあった背の高い大きな葉っぱを集め。茎を編み込み。筒状にしてから、大きな葉っぱでくるんだ。こうして枝の側に立てることで、夜露を集める事が出来る。昔父から教えてもらったサバイバル技術である。夜露を集めるために仕掛けを幾つか作り。仕掛け終わってから、蔦を使い、掴まり処の無い木の太い枝の上まで登り。樹と身体を蔦で結んで。落ちないよう工夫して、浅い眠りに付いた。



━━明け方……、草をはむ音を敏感に感じとり、目を覚ました。まだ夜明け前の薄明かりの中に……、微かな物音が徐々に近付く……、



……しばらくして、朝靄が地面から沸き上がり。周囲の木々の間を漂うな感じで、現れた生き物は、木の根元を潰れた鼻で掘り返して、木の根や、花の球根を食べる姿が、ぼんやり見えた……、

食い物だ……、ゴクリ空腹を意識していた。



オーラルは昨日見つけといた。まっすぐの枝に。ナイフをくっ付けて。枝から外れないよう、草を編み込んだ紐と。蔦を使って、しっかり固定する。即席の槍を手にして、バランスを手に馴染ませながら、様子を伺っていると。猪はゆっくり注意深く辺りを伺いながら。徐々にオーラルのいる樹に近付いてきた。小さく魔法を唱え、槍を強化して━━。

猪が、真下に着た瞬間……、



猪を仕留めるため。身体と樹を繋ぐ蔦を切っていた。落下の力を使い、見事一撃で猪を仕留めた。



沢山の葉っぱを集め。海水を使い肉を海水で洗う、こうしておくと大きな葉っぱで、くるみ蒸し焼きにして食べた。飢えをしのぐとどうしても喉が渇く。


「うまく掛かるか分からないが、試してみる価値はあるか……」


猪の半身を海水に浸して、葉っぱでくるみ。その上で焚き火を炊いてから。余った内臓はを使って、森に住む肉食獣を集めるための罠を仕掛けることに決めた。

内臓を木陰に置いて、近くの灌木に隠れてから。魔法で消臭・消音を自身に掛けた。



一息着いて、オーラルは操れる可能性のある獣を呼び出した……、その獣を使い川まで案内させる為である。日が登る前に、川までたどり着いたオーラルは、獣に海水を付けてない肉を与え。魔法を解くとしばらく戸惑っていた……、しかし肉を食わえて、獣はジャングルの奥に消えていった。



川の側で。竹林が群生してるの見つけた。石のナイフに風の補助強化魔法を付与して。どうにか竹を切り出した。いくつか水筒を作って水を貯めてから安堵して、海岸に戻った。


「最低限のライフラインは確保出来た……」


そこでようやく脱出方法を考えることにした……、



オーラルは船の航海技術を学んでる時。この辺りの海流についても詳しく聞いていた。


「確か今の時期は……、アノン側に早い海流が流れているはずだ」


確かに……。操船のさなか、なかなか内湾から出ることが出来なかったの覚えていた。風を読むことはレヴァに散々教えられていた。ちょっとした板でもあれば帰れるが……、無人島のあるこの近辺は、人を襲う鮫がいると聞いてる。丸太船を作ってくのが一番良い方々なのだろうが……、



問題は、それでは時間が掛かりすぎてしまうことだ……、


「そうすると……魔法かな……」


ギル・エバーソンの魔法を使わせて貰うか………、


「あとは…。鮫が来たら、戦うしかあるまい」


手早く魔法を唱え。オーラルは槍を手に、海に飛び込んだ……。



ギル・エバーソンとは、ギル・ジータ王国で出会った風魔法の使い手で。彼は空気の膜で、身体を覆い。長距離の海中移動を可能にしていた。

オーラルには時間があった。学ぶ場所こそ無いが、今まで経験した様々な出来事や、過去見た魔法を全て自分の物にしていた。

島で使った。獣を操る魔法。あれもケイタのアストラル魔法を元に。簡単な思考の動物ならと。精神を一時的支配する魔法を編み出した。



結果として……、オーラルは、アノンの街まで、無事戻ることが出来た……、


宿舎に戻るとレヴァはすでに帰っていて、手紙が残されていた。


『借りにも『オールラウンダー』候補なんだ数日後には戻ってるだろうね。無人島は海の試練だよ~、恨まないでね』


「……はあ~。やれやれ」


喰えない人である。






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