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肝の据わった女

 学校のカフェテラスで飯めしを食ってた俺の元にエレーナが近寄って来た。俺の隣には、彼女づらのチェルシーが座って俺の手を握りしめている。エレーナは、ちょっと悲しそうな顔で俺の前に立つと大胆にも俺の頬を殴りやがった。


「ロバートを愛してたから許したのに、私を無視するなんてひどいわ! 」


 おいおい……。みんなが見てるじゃないか。男友達は、みんなヘラヘラと笑って見ている。隣に座っていたチェルシーは、さすがに肝の座ったぶっ飛んだ女だぜ。


「ちょっとあんた、ロバートに一回くらい抱かれたからって、のこのこ出てくるんじゃないわよ! 」


 エレーナは泣きながら走り去って行った。かわいそうだが、もう俺にまとわりついて来ないだろう。俺は、チェルシーの唇をみんなの前で奪ったんだ。


「チェルシー。お前は最高の女だな! 」

 

 俺たちの激しいくちづけに、まわりの奴らはど肝を抜かして、目を白黒させてたぜ。もう誰も笑う奴なんかいなかった。


 チェルシーは、俺を責めることもせず、俺の腕にぶら下がるようになびいて、俺の耳元で囁いたんだ。


 「今夜、会いたいわ」



 その夜は、もちろん、チェルシーを連れて夜の高台へ行ったぜ。俺は絶好調でチェルシーは以前よりさらに積極的だった。俺の上で腰を振るチェルシーに……


「やっぱりお前が一番だ! 」って言ったら、泣いて喜んでたぜ。


 激しい欲情は、車を大きく揺らしながら、あいつの喘ぎ声とともに周りの奴らにその激しさを知らせていたんだ。その夜の快感は、一度で終わらずに、二度、三度と俺を絶頂させた。チェルシーは、俺にとっていい女だ。


 


 だが、俺はまだ知らなかったんだ。


 純情な女が、怖い女に変わるということを……


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