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子猫の願い

 俺の気分は、ノリノリだった。週末、念願だったローラとの熱い夜を過ごし満足していたからな。


 月曜の朝、いつものように子猫のソフィアを迎えに行くと、ソフィアは車を運転する俺の横顔をじっと見ていたぜ。今更、ジタバタしてもはじまらない。俺は、黙ってソフィアの手を握ったんだ。


「心配するな! 今夜一緒に食事めしでも行くか?」


 ソフィアは、こくんと頷いた。ソフィアの可愛い手をぎゅっと強く握ると子猫は安心したのか、それ以上……俺の横顔を見るのをやめ、黙って前を見ていたぜ。


 俺の子猫は、やっぱり可愛い。お前は、俺が一から教える楽しみがあるからな。他ほかの男の垢がついてない純真無垢な体も、愛らしい仕草しぐさも俺は気に入ってる。俺のプリンセスを大切にしないとな。俺は握りしめていたソフィアの手に優しく口づけをした。ソフィアの頬がパッとピンクに染まっていった。


 今日の俺も、絶好調だ!


 


◇ ◆ ◇


 数学の時間、俺はローラと向かい合わせで座ってた。ジョニーもこのクラスをとっていて俺の首筋をみて笑ってたぜ。

「お前たち、やっとカップルになったんだな。それにしても、ロバート。いくらなんでも、お前のそれ、目立ちすぎだろう」


 ローラは、ドスの効いた声で言い放ったぜ!

「ロバートが誰のものか、これではっきりするでしょ? 私の胸のマークも見せてあげたいわ」


 俺のクィーンは、思ったより大胆だぜ。ローラは、ジョニーの恋人チェルシーが、今でも俺のことを好きだと知っていたからな。こう言い切るとジョニーからチェルシーに伝わると知っていたんだ。女は怖いぜ!


 俺は、ローラの髪を撫でながら言ったんだ。

「心配するな。お前は俺のクィーンだ。最高の女だぜ! 」


 ローラは、自信満々な顔で笑ってたぜ。


 今日からしばらくバレエのレッスンで忙しくなると言っていたが、俺の首筋にある、このキスマークがついているうちは浮気できないと信じていたんだ。

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