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そりゃないぜ、ローラ!

 翌日、俺はローラに伝えたのさ。

「約束通り、チェルシーと別れたぜ。俺と付き合ってくれるんだろう?」


 ローラは、にっこり笑って「いいわよ」って頷いたんだ。

 やったぜ! 俺は、今日も絶好調だ。ワクワクした気持ちでデートに誘ったぜ。

「今夜、一緒に映画でも見に行かないか? 」


 ローラはさらっと言いやがった。

「バレエのコンクールが近いから、レッスンで忙しいの。デートはコンクールが終わるまで無理だわ」


 おいおい……。それはないだろう。付き合ってデートもお預けなのかよ。俺は絶好調なんだぜ。浮気してもいいのかよ。


「じゃあね」って言って帰っちまったローラの後ろ姿に俺は嘆いたんだ。


 こんなイライラした日は、フットボールの練習にも力が入るぜ。フットボールの練習場の端で練習しているチアたちのダンスがやけに目に入る。


 チェルシーは、相変わらず新人を厳しく指導していたぜ。


 誰なんだ?


 チェルシーにいじめられてるあの女は、見慣れない顔だ。年下なくせに、どこか凛としたところが唆そそられるぜ。


 俺のターゲットは、その女にピントが合わされた。チェルシーは、俺に見られてると勘違いして嬉しそうに手を振ってきたぜ。その横で俺を黙って見つめていたのが、ソフィアだった。栗色の髪をポニーテールにして、まだ初々しさが残ってる新入生だ。チェルシーは、可愛い子に厳しいからな。可哀想に目をうるうるさせてるじゃないか。


 俺は、ソフィアの身元を確認するためにジョニーに偵察を入れさせたのさ。ジョニーはチェルシーから聞き出したんだ。俺と別れたチェルシーは、ジョニーと付き合ってたからな。


 ソフィアの親父は大きな病院を経営していて、ソフィアは結構わがまま放題に育ったとチェルシーがジョニーに話したらしい。チェルシーは、自分より可愛い女には、悪口しか言わないからな。


 エレーナの時のような失敗はできない。純情な女は怖いと思い出し、

「フン」と鼻で笑ったぜ。


 ソフィアは、まだ幼さが残る子猫のような女だった。


 まさか、子猫を育てる楽しみを味わうとは……。ソフィアへ狙いを定めた俺のカンはやっぱりすごいぜ!!


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