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夏生詩集2

まっすぐに

作者: 夏生

殴られていないのに

口の中から血の味が

内部が壊れた証の味が

する


これから味わうのだ

頬に腹に

猛烈な痛みが

炸裂する


何度も経験したじゃないか


痛みに慣れた

耐えられる、もう平気だ

腫れあがった頬

痣だらけの身体を

引きずりながら

それでも

一歩、一歩

踏み出せたことが

うれしかった


しぶとい奴

早く消えろよ


通りすがりの

切った勢いで己の身も

切るのだぞ

と言わずに

のどを鳴らして

飲み込んだ


自分の足で立って

まっすぐに

まっすぐに

前を向いて進んでいく


何もすがらず

何も求めず

ただひとつを信じて








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