死神たちの星明かり【反転】
「死神たちの星明かり」
これは声劇台本です。
不問1
男1
約30分
不問1女性1 verはこちら!
https://ncode.syosetu.com/n2356jv/
鈴谷/不問 鈴谷 灯生(すずたに とうい)。劇作家。小説家の室伏紫苑に憧れている。今はもうあの輝きに目を焼かれてしまった。
柴崎/♂柴崎 星(しばさき せい)社会人。劇場に立っていたあの頃の夢をよく見る。まだ何者かになれると信じていた頃の夢を。もう見終わった夢のくせにいつまでもキラキラと笑いかけてくる。
___________________________
鈴谷(M):本屋に足を運ぶたび、無意識にその名を探している。ただ悲しい話を、それでも美しくあれと描き続けたあの人。
柴崎(M):あ……ああ、あ………俺の夢、俺の居場所、俺の自由……おれの、すべてだったもの。
鈴谷(M):悪意や不貞がなく、当然の帰結として悲劇があり、そしてそこに、なお救いを求めたあの人を。
柴崎(M):暗く冷たい記憶の海に、深く沈めたはずなのに……。
鈴谷(M):それは私の憧れで、それ故に焦がれるだけ身を焦がすのだ。
柴崎(M):どうしてキラキラ笑いかけてくるんだ。どうして忘れさせてくれないんだ。
鈴谷(M):私に才能なぞなかった。手段を選ばなかったくせにあの星は遥か遠く。ようやくわかった。
柴崎(M):輝かしい舞台照明、くたびれた台本……舞台の上の高揚だって、みんな、みんな、みんな!
鈴谷(M):霞むオリオンに私の手は届かない。
柴崎(M):見終わった、夢のくせに。
鈴谷(M):ああ、この途方もない挫折を、
柴崎(M):この狂おしい痛みを、
鈴谷(M):愛と呼ぶのなら──
柴崎(M):俺の死神は、
鈴谷(M):愛によく似ている。
<<場面転換>>
<<夜雨の劇場>>
柴崎:最初はグー!
鈴谷:じゃんけんぽん!
柴崎:うははー!まだまだ俺には勝てませんねぇ鈴谷(すずたに)せんせ、ふふん。
鈴谷:ぐっ、そんなばかな…!これで五連敗…!?
柴崎:賞品は〜どれにしようかな〜
鈴谷:ちょっと!イカサマじゃないんですか柴崎(しばさき)くん!
柴崎:負け犬ってこう鳴くんだ。勉強になるなぁ。
鈴谷:ぐぎぎ…!
柴崎:あ、これ食べちゃお。勝者なもんで、へへ!
鈴谷:むかつく!すごくむかつく!
柴崎:こらこら先生、語彙力が小学生ですよ作家先生なのに〜。
鈴谷:はい決めました次のお話は元舞台役者の社会人が四苦八苦するバッドエンドでーす!
柴崎:ほぼ俺じゃないですかちょっとこら!ほらこれ!ポッキー!あげるから許して!
鈴谷:じゃがりこ派ですよ私は。
柴崎:子供はみんな好きだと思ってたんですが…
鈴谷:まだ小学生だと思ってるなこいつ!
柴崎:はてはて〜?
鈴谷:はい追加ですスランプ中の劇作家を登場させて元舞台役者をギタギタにします!
柴崎:ちょっと!なに自分登場させてるんですか!しかも私怨!!
鈴谷:そうして二人のドタバタコメディはページをめくるごとにシリアスに!ラストは劇に復帰した役者が私の台本をしてハッピーに──
柴崎:も〜、またですかせんせ。何度言われたって俺、休職中はやりませんからねっ
鈴谷:ちっ、いけずな人ですねぇ。もう騙されたと思ってされるがままにした方が楽になれるんじゃないですか
柴崎:あーあー聞こえませんねー。
そんなこというならせんせ〜、考えてくれました?あ、の、け、ん〜!
鈴谷:いーやーでーすー
柴崎:もー!いーじゃないですか一緒に死んでくれたって〜!減るもんじゃなしにぃ!(ぶつぶつ文句をいう)
鈴谷:冗談がすぎますってば。減るし。死んだら終わるし。
柴崎:いーのに終わったって。
おっと、そろそろ時間だ(手荷物を取って席を立つ)
鈴谷:あー…今日でしたっけ?例の劇
柴崎:気が進みませんがねぇ。やめたとこの観劇なんて。
鈴谷:やめといたらいいのに。
柴崎:チケットノルマで泣きつかれましてね。
鈴谷:それは断りづらい。──柴崎くん、劇から離れてどのくらい経つんですか?
柴崎:え?んー…もうかれこれ2年になりますかね。それじゃ!もういかなきゃ演者に挨拶できなくなっちゃうので!
鈴谷:はいはーい、気をつけて〜……
<<柴崎、劇場からかけ足で外に出る>>
鈴谷:……きっと耐え切れないと思いますが
<<場面転換>>
<<駅。線路を挟んだ壁面のポスターを見つめ立ち尽くす柴崎>>
柴崎(M):いい、劇だった……。
鈴谷:あれ、柴崎くん?お〜い、あぶないですよ〜黄色い線の内側にお入りくださいね〜。また帰れなくなっちゃったんですか?
柴崎(M):作り込まれた脚本に、完璧に応える役者。熱を帯びて、お互いを引き立てあう掛け合い。
鈴谷:ほら、危ないですって。え、聞こえてない?何を見て……(柴崎の視線を追う)あ、いやこれは…
柴崎(M):俺たち観客も呑み込んで、世界そのものを作るような劇。たった一夜、あの場にしか現れない幻想の具現。古い友人と、水本有紗(みなもとありさ)と共に見た夢。
鈴谷:ウンディーネの夜明け……。そっか、室伏紫苑(むろふししおん)をみたんですね
柴崎(M):俺が追い、焦がれ、舞台の上で見えた理想。私の生涯の夢、だったもの。ただ俺の弱さのために、俺の人生になれなかった。
──見るべきではなかった。室伏紫苑は、おれの目には眩しすぎる。
鈴谷:あなたも、焼かれてしまったんですね。憧憬に。夢を見ていたあの頃に。
柴崎(M):ああ、みんな、みんな、みんな……見終わった夢のくせに。
鈴谷:戻りましょう。ここは、良くない。
<<場面転換>>
<<古ぼけた劇場>>
柴崎:少し前から………会社の行き方がわかんなくなっちゃった、というか…いや!いやいや、わかるんですよ、道順は。はっきりわかる。あの線に乗って、浜松で降りて、ローソンを通り過ぎて……でも、ああ、なんて言えばいいか……今いる場所がわからない…?いや、わかります、痛いほどわかる。ここはあなたとよく話す場所で、劇場で……うう…!
鈴谷:大丈夫ですか
柴崎:このことを考えると室伏紫苑が、あの劇がチラつくんです……(苦しみ出す)見終わった夢が、ずっとずっと…キラキラと笑いかけて……
鈴谷:柴崎くん…?
柴崎:ああ…。ああ……!そうか………「どうしてここにいるか」が、わからないのか
鈴谷:まずい
柴崎:ああ、ああ……あああ………!
鈴谷:(手を握る)ほら、大丈夫、大丈夫…!
柴崎:あ、俺はっ、人生の全てを、きっと劇に捧げると思っていたのにっ
鈴谷:わかります、わかりますよ。柴崎くん。
柴崎:ここにいるのに、劇場にいるのに、俺はどうして演者じゃないんですか。舞台の上に立ってるのに、どうして俺以外になれない…!
鈴谷:落ち着いて、落ち着いて。大丈夫ですから、ね?
柴崎:(荒い呼吸、徐々に落ち着いていく)
鈴谷:大丈夫、大丈夫…私もあなたと一緒ですから…
柴崎:一緒……?
鈴谷:ええ。一緒です。どうして私がこんなところにいると思います?
柴崎:え…?えっと…担当さんから逃げて?
鈴谷:私のことそんな無責任なやつだと思ってたんですか??
柴崎:へへ、ちょっとだけ。
鈴谷:いつもの調子がでてきましたね。遺憾ですけど。
柴崎:ふふふ。それで、どうしてここに?
鈴谷:逃げている、というのは正しい。担当はついていませんがね。
柴崎:へえ
鈴谷:何せフリーランスですから。依頼を受けて、書きたくもないものを書いて、日々糊口をしのいでいるというわけです。
柴崎:でも食べれてるじゃないですか。俺はそれが羨ましい。
鈴谷:死んでいないだけで、生きているとは言い難いんですよ。
柴崎:…覚えのある感覚です。
鈴谷:ふふ、似たもの同士だ。
……私はね、小説家になりたかったんですよ。
柴崎:え、初耳です
鈴谷:誰にも言ってないですからね。
悪意や不貞のない、悲しさの中になお救いを見出すような、そんな話を描いて生きていたかった。
室伏紫苑のように……
柴崎:むろふし……しおん……
鈴谷:小説を書くきっかけはなんだっけ…いっぱいあったはずだけど、アマチュアの頃読んだ室伏紫苑に目を奪われて、今は、それしか思い出せない。
柴崎:……
鈴谷:いい話を、書くんですよ。室伏紫苑は。….綺麗な話を。
彼女に追い縋ろうとすればするほど才能の差を思い知らされる。
私が絶対に譲れないものを彼女は平気で持っていて、あろうことか一度はそれを投げ捨てさえした。
柴崎:自殺騒動の時ですか…あの頃は確か、名前が違っていたような…
鈴谷:そこです。ペンネームの由来を、彼女の書く理由をご存知ですか。彼女が死を望んだ理由でもある。
柴崎:いえ。
鈴谷:「昔の恋人のため」ですよ。
私が人生をなげうっても届かなかった、星のような人が、そんな、人間みたいな理由で死を選ぼうとした。目を焼くほど眩しい…オリオンの輝き……
そう……人間、だったんです。私と同じ。
そんなこと少しも知りたくなかった。
柴崎:それが、あなたの憧れ…
鈴谷:それから私は小説が書けなくなりました。夢を諦めました。…それでも人生が続くことが衝撃だった。
柴崎:(愛想笑いに失敗する) あは、言葉にしないでくださいよ。死んじゃうかと思った。
鈴谷:難儀ですね、お互いに。
柴崎:それで、そんな思いをして、どうして劇作家に?
鈴谷:この劇場にいる理由になりますね、それは。
ここで劇を見たんです。
熱くて、悲しくて、美しい劇でした。
柴崎:へえ、どの劇団だろう
鈴谷:あの劇は素晴らしかった。誰もが本気で、命を賭けていた。世界を作り出すような…集団幻覚でも見ているようでした。
柴崎:(笑いながら)ちょっと、言い方が悪い。
…でも、それはいい劇ですね。俺のやりたい劇だ
鈴谷:誰かの書いたセリフを、あんなにも心を込めて読んでもらえるなんて信じられないことでした。私の書いた言葉も、そんなふうに読んでもらえたらと思ったんです。
柴崎:ふふ、なんていい演者。羨ましい。
鈴谷:そしたら…室伏紫苑が、室伏紫苑の小説が、舞台になるというじゃないですか。
柴崎(M):ろうそくの火が揺らぐように、鈴谷さんの何かが揺らいでいました。震えるほどに美しかった。それが死神の気配を孕んでいても。
そしてそれは、つがいを探していた。
鈴谷:悪い夢でも見ているようでした。十和田さんが舞台の脚本を担当するそうです。室伏紫苑が、私の憧れが、私以外の手で形になる。
…気が狂いそうでした。
きっと繊細で、美しい劇になる。十和田さんなら間違いない。
しかし。しかし…形になんてならないでほしかった。手の届かない星座であってほしかった。どうあってもなるというなら、せめて、私が死んでからでも──
柴崎:ああ!なるほど、なるほど。ようやくわかりました
鈴谷:え…?
柴崎:ひと月前、俺がここに迷い込んでからずっと感じてた違和感。
鈴谷(M):薄く笑う彼の瞳が潤んでいる。道づれを見つけたように、暗い安堵で。
柴崎:あなたは誰かを探していると思っていたけど
鈴谷(M):美しかった。昏く青い星を見た。見惚れた私は、きっともう逃れることは──
柴崎:(被せて)先生、死神を待っていたんですね。
鈴谷:(息を呑む)
柴崎:揺れていますね、せんせ。
鈴谷(M):燃え残った夢が燻っている。
柴崎:わかっちゃいましたよ、ここにいる理由。
あなたは劇をしたいんじゃない。舞台の上の死神を見たくて、ずっと劇場で待ってるんでしょう?
鈴谷(M):輝かしい夢が、光が、目に刺さって痛い。考えないようにしていたことが脳裏によぎるたび、言葉にしない努力を強いられる。ああ──
柴崎:あてどない夜に、来るはずのない死神を。
ええ、喜んでお受けします。その役は、この俺が。
鈴谷(M): 胸いっぱいの思いを燃やして。
柴崎:先生、冗談ではなかったんですよ。ずっと、ずっと。
鈴谷(M):青く輝く星屑になって。
柴崎:ねえ、せんせ。
鈴谷(M):燃え尽きるように──
柴崎:死んでしまいませんか。
俺と、あなたで。
<<広告の駅に向かう道すがら>>
柴崎:俺、逃げたんですよ。演技に生きた俺が、その実なんの才能もなかっただなんて、笑えないジョークじゃないですか。
だから逃げた。怖くてたまらなかった。
鈴谷:……そういえば、どうして電車なんですか
柴崎:(ため息混じり)先生があの駅から連れて帰ってくれた日。
実は、飛び込んで死のうと思ってたんです。
鈴谷:え
柴崎:電車なら、一撃かとおもって。
鈴谷:一撃でしょうけど…
柴崎:黄色い線を跨いで、電車のアナウンス聞いて、あと一歩ってところで…俺の人生の全てを見ました。
鈴谷:走馬灯ですか
柴崎:そんなふうにロマンチックだったらよかったのに。
お父さんとお母さんとか、実家の犬とか出てきて欲しかったんですよ俺は。
鈴谷:違ったんですか?
柴崎:演技でしたよ。劇でした。
俺が見たのは。俺の全ては。
鈴谷:…
柴崎:輝かしい劇場も、ディスコードで通話しながらやったラグだらけの声劇も、何もかも何もかも、楽しくってしょうがなかった……もうずっと味わってなかったんだなぁって思ってたら、頬を強い風が撫でて、電車が通ってたんですね。失敗したなって前を向いて、そしたら──
鈴谷:…そしたら?
柴崎:ウンディーネの夜明けが、向かいの壁一面に貼られてました。あの日見た室伏紫苑。キラキラして覚めやらぬ、輝かしい悪夢。あの日の夢の、挫折の象徴。
鈴谷:あの壁面ポスターですか……
柴崎:あんまりですよ。
鈴谷:あんまりですね。
柴崎:結局俺は逃げ切れなかった。いつまでも捨てた夢を想い、幻肢痛みたいに疼く未来を悼むことしかできない。
鈴谷:……
柴崎:人生はもうダメ。死ぬのさえ怖くて。
鈴谷:ええ。
柴崎:ただ立ち尽くす俺に、見終わった夢が語りかけてくるんです。
鈴谷:もう一度やり直そうって?
柴崎:いいえ。あのキラキラの燃えかすは残酷にこう言いましたよ。
「どうして一歩踏み出さなかったんだ」
鈴谷:…あんまりですね。
柴崎:あんまりですよ。
鈴谷:着いちゃいましたよ。
柴崎:着いちゃいましたね。
……ね、敬語やめようよ。これから二人で死ぬんだよ?
鈴谷:たまに出ちゃったら?
柴崎:グー。
鈴谷:そりゃ良いね。
柴崎:でしょ。切符、買わなきゃね。
鈴谷:ええ。片道切符を2枚。
<<広告の駅。黄色い線の上。向かいには大きく「ウンディーネの夜明け」>>
柴崎:次の電車、5分後だったー
鈴谷:長いね。死を待つには。
柴崎:俺はアレを見続ける方がつらいよ。
鈴谷:ウンディーネの、夜明け……
柴崎:どうしてあんなに良い劇で、こんなに死にたくなるんだろ。
鈴谷:…良い劇は、人の一生を変えるんだ。君も私も大きく変わった。
柴崎:え…?
鈴谷:あの劇場で、「バスタブの骨」って劇をしなかったかい?私はただ君の演技が好きだったよ。
柴崎:昔見た世界を作る劇って、まさか…
鈴谷:……
柴崎:……せんせ、俺の劇を観てたの?
鈴谷:…どうせ死ぬから言うけどね、私は君に憧れて劇作家になったんだ。
柴崎:…俺が死神の役でいいの?
鈴谷:もちろん。君しかいない。
柴崎:(涙ぐむ)そっか……ああ、ぐす、俺………ずっとそう言われたかった……
鈴谷:……それでも、あそこに室伏紫苑がいる限り、きっと私たち二人報われないままだ。
柴崎:…うん。
鈴谷(M):終わりは夜明けのようなものだった。全ての音が遠く、冷たく、そしてはるかな光が私たちを焼いて…
柴崎:ねえ、せんせ。ムカつかない?
鈴谷:え?
柴崎:俺たちが死ぬ気でここに立ってるのに、何キラキラ光ってんだろね。何様で泡になろうとしてるんだろう
鈴谷:そういえば、すべての元凶でしたね、あの眩しいの。
柴崎:今の敬語グーだから。
鈴谷:ふふ、しまったな。
<<間>>
柴崎:ねえ、塗り替えちゃおっか。あんなのさ。
鈴谷:…いいね
<<暗転>>
柴崎:それから二人、バカみたいにペンキを買って、バカみたいに塗ったくった
鈴谷:それからバカみたいに怒られて、多分前科になったと思う
柴崎:バカみたいだった。バカみたいに自由だった。本当に楽しかった。
鈴谷:どうせ死ぬのなら何もかも自由だ。劇も、脚本も、室伏紫苑も何もかも忘れて、全部全部大好きだったと思い出した。
柴崎:あの狂おしい痛みも
鈴谷:途方もない挫折も
柴崎:あなたも
鈴谷:君も
柴崎:愛と呼べれば良かったけれど
鈴谷:きっと死神に違いない。
柴崎:しかしてその死神は
鈴谷:愛によく似ている。
<<数年後、劇場裏>>
鈴谷:いやー……まさかほんとに塗り替えるとはねぇ…
柴崎:遠くまで来ちゃいましたねほんと。
鈴谷:今のグーだから
柴崎:言い回しでしょ今のは!もう先生のこと敬ってないですー!
司会者(鈴谷):鈴谷先生ー!柴崎さーん!授賞式始まりますよ!どこですかー!
柴崎:あ!ほら行かなきゃ!舞台の上なら殴れまい!ハハハー!
鈴谷:あ、ちょっと!革靴で走ったら危ないよ!
鈴谷(M):さんざめくオリオンと星の彼方。憧れるのはもうやめた。私を照らす星はただあの子一人きりで、ひときわ輝く私だけの一等星は、すっ転んで泣いた。
関連作品
水本有紗
柴崎の古い友人。劇団で柴崎と役者をしていた。結婚を機に辞めた。
(出典:愛でないならなんだというのhttps://ncode.syosetu.com/n1619gt/)
室伏紫苑
鈴谷の夢を焼いた小説家。作中にでるオリオンは室伏の書いた「霞むオリオンを越えて」という小説のこと。薆乃さん作「ウンディーネの夜明け」も室伏紫苑作品として数えています。
(出典:霞むオリオンを越えてhttps://ncode.syosetu.com/n8858gv/)
ウンディーネの夜明け
柴崎の観た、室伏紫苑が原作とされる劇。薆乃さん作「泡沫のシルフィード」の作中劇。いい劇は人生を変える
(出典:泡沫のシルフィードhttps://note.com/anone_moji/n/nc9ba68b309fe)
十和田さん
十和田義洋。「泡沫のシルフィード」の登場人物。鈴谷の同業者。室伏紫苑の光に目を焼かれた者の1人
(出典:泡沫のシルフィードhttps://note.com/anone_moji/n/nc9ba68b309fe)
バスタブの骨
薆乃さん作「バスタブの骨」。名前だけ借りました。作者が好きな台本です。
(出典:https://note.com/anone_moji/n/n021aa88cec43)