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悪魔勇者 学園都市編  作者: 響 翔哉
入学狂騒編
37/44

Let's shopping!!(4)

 どうすればいいんだよ!?

 トレンドとか全然分かんねぇぞ!?

 色だとか流行りの服だとかそんなの俺の知識外だ。

 それに、ここにいるメンバー全員がそんな知識なんて持ち合わせちゃいない。

 流行りに鈍感なミシェル、服に興味のないサラ、感覚のズレたアリア、そして、女の子の服など知らない男の俺。

 俺の知り合いに誰かファッションセンスがあって、流行に敏感な奴はいないのか!?

 レンとか姉さんとか誰かいないのか!?


「そ、それじゃあ一旦適当に見て回るか。どんな服があるか分からないしな」


 俺は取り敢えずミシェルと離れるためにそれっぽい理由をつけてこの場を離れることにした。

 あんな自信満々に任せておけと言っておいて、もし俺が店員さんにでも聞けば、アリアとミシェルに笑われちまう。


「そうですわね。それではお姉様、一緒に見て回りましょう!」


 ありがたいことにミシェルは俺の裏を勘ぐることなく、姉との買い物ができると喜んで行ってくれた。

 これでひとまず不安材料はなくなったな。


「それじゃあ、サラ行こうか」

「はい」


 アリアとミシェルに怪しまれないよう俺たちも店に入る。

 いよいよ戦闘開始だ。

 どうしてだろう、なんだか一昨日より緊張する。


「そう言えばサラってどんな服が好きなんだ?」

「分かりません」


 そうだった。サラは基本自分のことは無頓着だったな。


「でもこんなの好みだなーとか、どっちかと言えばスカートの方が好きだなぁ、とかないの?」

「…………。ないですね」


 ないかー。そうかーそうだよね~。

 普段着さえないんだからそりゃそうだよね~。


「そうか。じゃあ、適当に回って気に入ったのを手当たり次第試着してみるってのはどうだ?」

「いいですね。着てみないと分からないものって多いですからね」


 俺たちもあの二人と同じように、店内を物色してみることにした。


 噂に聞いた話だが、こういう店のマネキンに着せてある服は流行りを押さえた、いわば着こなしの見本らしい。

 たとえファッションや流行りを知らなくともマネキンを見ればなんとなく分かるのだとか。

 まぁ確かに、店で一番目立つのはマネキンだろうしな。

 だったらそれをそのまま買えばいい話なのだが、ミシェルやアリアになんて言われるか……。


「サラ、これとかどうだ?」

「いいですね」


 俺は取り敢えず近くにあったスカートを渡した。

 そして上に着れるようなTシャツを数着探してそれもサラに渡した。


「それじゃあ、着てみます」


 サラが俺のテキトーに選んだ服を試着している間に、流行りの服装を調べ始めた。

 取り敢えず『女性 春物 流行り』と検索ボックスに打ち込む。


 だが、それは間違いだった。

 出てきた情報は膨大で、出てきた服装の例はどれもサラに似合いそうで、結局意味が分からなくなってしまった。

 ここまで来たらサラの意見じゃなくて自分の好みを押し通す方がいいんじゃないかと血迷い始めてしまう始末だった。


「ラバルくん、そこにいますか?」

「ん?ああ、いるよ」

「そうですか。試着出来たので、見てもらってもいいですか?」

「う、うん。もちろん」


 なんでだろう。緊張してきた。

 俺が選んだ服を女の子が着てくれるってのもあるけど、白銀の妖精のオフを覗き見しているような気がして、なんだか変な感じだ。


「どうですか?」

「お、オウマイゴッド!!」


 ラバルはサラのあまりの可愛さに膝から崩れ落ちた。


「可愛すぎるよ!これは犯罪的な可愛さだよ!」


 テキトーに選んだのにこの可愛さはズルいよ!


「そ、そんなにいいですか?」

「ああ!最高だよ!」


 こりゃあ張り切って選ぶしかねぇ!


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