第九十三話 逆襲
ナディアはアレクの胸元に跨っており、ナディアはアレクを誘っていた。
アレクは、女の子二人に一方的にやりたい放題やられ、面白くなかった。
(そっちが、その気なら!)
アレクは、両手でナディアの細い腰を掴むと、ナディアにやり返す。
ナディアは、クタッくと動かなくなり、力無くアレクの胸元から降りて、荒い息遣いでアレクの傍らに横たわる。
ナディアの様子にエルザが驚く。
「え!? ナディア!?」
(次はエルザだ!!)
アレクは、エルザにやり返す。
アレクの反撃にエルザが驚き、猫のような獣耳と尻尾をヒコヒコと動かす。
「んんッ!?」
やがてエルザは、全身に汗を掻いてぐったりとし、荒い息をしながら動かなくなった。
ナディアとエルザは、男女の睦事に関する知識は豊富であったが、実際に男と性交したことはなく、二人とも処女であった。
対して、アレクは、ルイーゼと関係を持ってからは毎晩、ルイーゼを抱いていた。
経験の違いであった。
アレクが、自分の上からエルザをベッドの上に降ろして立ち上がろうとすると、アレクの右手首をナディアが掴む。
「待って。私、動けないの。・・・向こうの私のベッドに寝かせてくれる?」
「ああ」
アレクは、ナディアをお姫様のように横抱きに抱き上げると、ナディアのベッドの上に連れて行く。
アレクがナディアをベッドに降ろして寝かせようとした時、ナディアは両腕をアレクの首に回して、アレクにキスする。
「んんっ・・・」
ナディアはキスを終えると、アレクの口を人差し指で塞ぎ、潤んだ目で懇願する。
「貴方がルイーゼと愛し合っている事は知ってる。私なんかが二人の間に入れるなんて思ってない。・・・だけど、今は私を抱いて。・・・お願い」