軽い自己紹介的なやつと雑多な雰囲気を少しでも楽しんで
虚構と事実。その境界線を不確かにしよう。
現実も、非現実も、その程度超えてみせる。
嘘も本当も、混ぜてしまえば全て同じ。
だって、私は狐屋だから。 その全てを化かしてご覧に入れよう。
傭兵という職業は言わば金で雇われた使い捨てのコマに過ぎない。
そんな生活をするならば何かしらの楽しみが必要である。
いや嘘だ。そもそも傭兵生活一日目の初心者がそんな事知るはずがないし、ましてや銃すら握ったことの無い私に何が語れるのか。
こちとら一般最底辺ネット作家やぞ?
光も届かぬ闇の底。陽の目を浴びることすらおこがましい、
沼の最下層、沈殿する澱の一番下のヘドロが、朝起きるとこうなっていた。
ちょっとvtuburやってみようかな、いいなって思ってなけなしの勇気を振り絞って行動を起こしただけじゃ無いですか。
神よ、存在は信じるけど一切信仰をしたことがない神よ。
それほど私が嫌いか? それとも逆にお気に入りか?
こっちの実力不足か、それともお前の采配かは知らんが、私、狐屋 多楽は最下層の住人だ。
一度短編ホラーを書いて日刊ランキングに上がった事だけ。
それだけが唯一誇れるだけの最底辺だぞ。(卑屈な自慢)
何度も賞に応募して落選しては、神は死んだと絶望の夜を過ごしてきた。
はっきり言おう。神よ、お前が大嫌いだ。
ただ、嫌ったくらいでこんな事する? 普通。
え? 自尊心高すぎない? 皆この位言ってるよ?
いや、確かに皆言ってるから自分も良いだろう! みたいな事は良くない。それはそう。
でもピンポイントで私ですか。そうですか。
私、狐屋 多楽は現在、本籍を移し、現実なのか、非現実なのか。はたまた、現なのか幻か、よくわからぬ、
二次元と三次元の間に本籍を起き、生活しております。
言わば2,5次元の存在になりました。
私、意味がわかりませんです。朝目覚めるとこうなってました。
私、vtuburになりたかったんです。魂になりたかった。
私自身がアバターになる事ではなかったんです。
そんな現実逃避を続けていると、装着しているインカムから声がかかった。
『隊長、敵魔導通信のインターセプト、並びに通信回線ハッキング成功しましたぜ。あの捕虜の魔法使いの嬢ちゃん待ちです。
しっかしほんとにうまくいくんですかねぇ、世界線を超えるなんて。俺、そもそも異世界とか信じてませんよ』
少し離れた場所で赤い髪をした小太りの男はタバコを吹かしながら手を降った。
その様子は明らかに信用していないといった風だ。
「マジでホントに失礼な奴だな。デブ」
『隊長。自分ディープです。つーか俺隊長がおかしくなってるって疑ってますから』
『お前等ホントにウルサイ。なんで私がこんなことを』
会話に入ってきた少女の声は本当に迷惑そうに言った。
「良いか? お前捕虜。生殺与奪の権利があるの、此方には。つべこべ言わずにサッサとやってくれ」
そう言えばインカムから舌打ちが聞こえる。その直後に地面に、そして空間に輝く魔法陣が大規模に現れ、そして輝く。それはもうむちゃくちゃに。自己主張の激しいゲーミングPC並に光ってる。
「おいデブ。これバレるぞ」
『ディープです隊長、いやこれぐらい対策とってますって。しっかり光学迷彩処理を一体に施してます。そんな事より敵さんから追跡来てますぜ。やっぱ通信ハッキングは足がつく。
第一警戒線を突破、並びに第一ファイヤーウォールで感あり、何かしらの攻撃を感知』
「何かしらってなんだよ」
『知りませんよ。向こうはファンタジー世界の住人っすよ? 非科学的なことはわかりませんって。せめてデジタルな攻撃を祈りたいっすね』
『これは感知魔法に迎撃を加えたオリジンスペルよ。補足されたら大火力で吹き飛ばされるわ』
『非科学捕虜ちゃん、オタクの文明の技術でしょうよ。なんとかしろよ。なんだよ魔力って意味わかんねぇ』
『すでにやってるわよ。バレたら裏切り者として処分されるのよ! そもそもカガクって何よ!ソッチのほうが意味不明よ! こっちだって必死よ!』
『かーっ、これだから訳の分からん文明の非科学的技術は。隊長。デコイと電磁ジャマー並び量子フレアの使用許可を』
「いけいけ、何でも使えるもは全部使っちゃえ」
『全部は無理ですって。副長にバレたらこれ殺されますよ』
『今死ぬより良いでしょ!』
『そりゃそうだ。光学デコイ射出しました。 50メートル範囲にジャマー展開、攻撃に対し量子フレア展開。躱しました。やっぱこれジャマーとフレアが一番っすね。
流石にデコイは無いと怖いですが、っとっ。捕虜!』
ディープの声に合わせ、少女は謳いだす。
『これは我らの祈り、叫び。これはこの世の願い、我らの救い。
我が力、魔が魔力に応え、来たれ。
幾千、幾万、数多の思いを載せ、我、ザールーシャー=グルギスが此処に契約する。
我が祈りに答えるならば、この門を渡り来たれ!』
力強く歌う声がより魔法陣の光を強く、小節に合わせ、明滅する。
少女、ザールーシャーが言い切れば光の強さが最高潮に達し、陣に吸い集められるように空気が渦を巻く。
そして、瞬間、世界が真っ白に染まる。
『隊長。いけます!』
ディープの声がはっきりと聞こえた。
『嘘でしょ。捕虜だから言うこと聞くしか無いと思ってやったけど。これ勇者召喚の魔法よ?
それを、世界をこじ開けるために使うなんて…。異世界とこの世界を接続したわよこいつ…。』
捕虜がなにか喚いてうるさいが、ようやくこれで始められる。
『オールハック! STAY TUNE!
KHKH こちらは 狐屋放送局荒廃的放送室です』
今日も私は荒れ果てた、放送室なんて名ばかりの一般的には最早深夜と言われる時間に塹壕内に座り込み声を上げる。
視界に映るのは常に暗闇を引き裂く明るい画面であり、その中をゆるやかに、少なくも確かに動く文字列だ。
少し視線を動かせば掘った地面を土台に石、その上に土嚢を積み上げた壁が目に映る。
何が起こっているのか。この状況が察せる人間がもし仮にいるのであれば、そいつは全てを分かった気でいる奴か、もしくはヤバい妄想を日夜繰り広げるヤバい奴の二択である。
そんな中で声を上げる私はソイツらに輪をかけてヤバい奴なのかもしれない。
こちとら最底辺ネット作家の端くれ。想像と妄想だけが能の人間さえ、想像すらしなかった現実に困惑中。
もし異世界に行けたらみたいな妄想をしなかった訳はない。いや、待ってほしい。話がとっ散らかってる結構
つまり端的に何が言いたいかというと。
私、こんな世界知らない。である。自分が見て、書いて、想像した世界じゃない。
書き留めた覚えも無ければどっかで見た覚えもない世界線に私がいます。
異世界転移も召喚も大概読んだ。転生も読んだ。書いたこともある。言ってしまえば結構好きだ。
が、自分がなりたい訳じゃねぇ。
なんか知らんが言えることはただ一つだけ。
仰々しい光を撒き散らしてデカい魔法陣出てくるくせに、元の世界に帰れるはずの門が小さすぎて身体が通りません。
どうしてこうなった! 誰の責任だ! 誰か私を返してくれ!
もし、これを読んで続きが気になるなと思っていただけたら、すぐにアクション!
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