エピローグ
晴れた今日の良き日
結婚式が執り行われた──
「お幸せに」
「ああ、ありがとう」
幸せそうな笑顔でコンラット様は聖女様と婚姻を結ばれた。
思えば…婚約破棄から運命は動き出した。
長いようで短い間によくもこう色々あったもんだ。
俺とエリシア様は順調に愛を育んでいる。
それはもう順調だ。
身分の差はあれど、領主であるマイル先生の理解があったことや、アルマージュ商会の後押しもあり今や婚約者となっている。
本当…生きてれば奇跡って起こるもんだな…。
エリシア様はお嬢様の教育係としてお屋敷に来られ、日々悪魔なお嬢様を素敵な淑女にすべく切磋琢磨されている。
その甲斐あってか、お嬢様も少しずつ家の者や商会の従業員との溝を埋められている。庭師のじいさんも嬉しそうにしていた。
マイル先生との恋は…まあ、マイル様に同情するしかないほど外堀が埋められてきている。あと少しでチェックメイトではないだろうか…。マイル先生逃げて─!!
コンラット様にもお嬢様より誠心誠意謝罪され、コンラット様も恐怖でうなされることは無くなったようだ。良かった良かった。
聖女様とは気が合うようで、エリシア様とお嬢様と良くお茶会をされているようだ。眼福……。
思いにふけっていると、横から俺の天使が話しかけてくる。
「セレナ様お綺麗ですね。コンラット様も素敵です。」
「そうですね。エリシア様の今日のドレスも素敵です。(まぶしくて目が潰れます。でもいつまでも見ていられます。水色のドレスも神々しいくらい似合ってます。可愛い。俺の天使様)」
「ロイも素敵ですよ。」
微笑む俺の天使様を早く抱きしめたくて仕方ない。
これからもこの幸せが続きますように…──。
「さあ、ロイ、エリシア!マイル様攻略作戦会議を即座に開くわよ!!」
空気が読めない残念なこの人はいつまでも変わらない気がする──。
END
以上をもちまして完結となります。
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新作 物心ついたときから人の上に浮かぶ文字が見えますが、私の上に浮かんでいる『悪役令嬢(破滅する)』って一体何なんでしょうか?
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