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とある森の小さな物語  作者: シロツメクサ
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妖精ハピル

彼女はひまわりの半分の背丈で、髪の色は金色、肌は白く頬っぺは少しピンクがかっていて、葉で出来た緑の服を着ていました。目はハッキリと開いていて丸く幼い顔をしており、指先は細く長い綺麗な指をしています。昼間はいつも草むらを歩き、友達と一緒に居て、穏やかに楽しく毎日を過ごしていました。


今日もお友達の所に遊びに行くようです。草むらをカサカサ言わせながら、小さな歩幅で走って居ます。顔はニコニコと嬉しそうです。空は青く晴れ渡り、草むらのあちこちにはピンクや黄色の可愛い花が咲いています。モンシロチョウもヒラヒラと舞います。目の前に木々が見えて来た辺りで、チュンチュンと小鳥の声が聞こえてきました。


木々の中に入りました。お日様の光を遮り、薄暗くなりました。でも、薄気味悪くはありません。落ち着いた森の中です。木々の中をしばらく走って行ったら、大きな木の幹が倒れている所があります。その上に背の高い男の子が居ます。男の子は彼女に向かってこう言いました。

「ハピル。嬉しそうな顔をしているね。何かあった?」

彼女は、男の子の前まで来ると止まり、膝に両手を付き下を向いてハアハアと息を荒らしています。その体勢のまま言いました。

「お母さんが、ケーキを作ったんだ。普通のケーキじゃない。とても大きいケーキだ。今日はパーティーをするんだ。」

「それはいいね。なんのパーティーなの?」

「今日はね、お母さんとお父さんの結婚記念日なんだ。沢山ご馳走も作ってる。良かったら君も来ない?」

男の子はカッと目を丸くして、

「それは是非!!」

キラキラとした笑顔で微笑みました。友達のご両親が、今年も一年仲良く過ごせた事がとても嬉しいのです。それから、勿論ケーキやご馳走が楽しみで仕方ありません。

「君のお母さんの料理はピカイチだからね。楽しみだよ。」

ハピルは呼吸が落ち着き頭を上げて、男の子の顔を身ながら言いました。

「良かった!じゃあ、夕方、私の家に来てね。後もう独り誘わなくちゃいけないから、これで私は。」

「分かったよ。夕方だね。」

ハピルは、横たわった木を乗り越えて、男の子の顔も見ずに

「うん。また後でね。」

と言って走り去りました。あらあら、忙しいですね。



森の中をしばらく進んでいると、今度は木々が繁っている所が終わり、明るい光が指し込んできました。目の前に川があります。そこの切り株に誰か座っています。その人の横にはしろくてふわふわの丸い生き物も居ます。笛の音色が聞こえてきました。彼女の後二人のお友達です。

「やあ!ご機嫌いかが?」

ハピルがそう声を掛けると、二人がこちらを見ました。

「やあ。なかなかいいよ。天気もいいし、川の流れも穏やかだ。今日は何かいい事がありそうだよ。」

「ハピル~、さっき釣りで、凄いものとったんだぜ!へへーン。」

ハピルは彼らの所までたどり着きました。

「おお、そりゃ凄い。良かったね、カシュカ。」

白い丸い生き物は、どうやらカシュカと言う名前の様です。

「で、何か知らせたいと言う顔をしているけど、どうしたんだい?」

「良くわかったね。アカさん、今日、私の両親の結婚記念日なんだ。」

「おお、それはおめでとう。」

アカさん、優しく微笑んで言いました。

「今日、お祝いをするからみんなに来て欲しい。ご馳走も沢山用意するよ。」

「誘ってくれてありがとう。是非行かせて貰うよ。今、丁度良いものがある。お祝いも持っていくね。」

「ありがとう。今日の夕方に来てね。」

「了解。」

みんなに伝え終わったハピルは、また来た道を飛んで戻りました。早く帰って、お母さんのお手伝いをする為です。さて、パーティーはどうなるでしょうか。楽しみですね。




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