1:異世界の入り口は⁉︎
牛肉・牛肉・牛肉・牛肉・牛肉・牛肉・牛肉・牛肉〜〜
今日は、牛肉が半額のセールなのに〜
今は、日本史の授業をやっているが私は集中出来なかった。
大体、日本史なんて織田信長が分かればいいんだ。
「ええ、清少納言が書いた随筆を滝川 一花さん答えてください。」
え、私!!
「あっ、ぎゅ、牛肉!」
言った時にはもう遅っかった。みんなが笑いを堪えてこちらを見ていたんだ。
「滝川〜補習にするぞ〜。」
うっ、それだけは絶対ヤダ……
だが、先生が答えを言う前にチャイムが鳴った。
私は今にも、教室から飛び出しそうになるくらい胸が高鳴った。
「起立。それでは、各自部活に行ってください。」
そうして、ぞろぞろと皆は教室を出ていくが私はそのまま下駄箱に向かった。
「一花、今日も仕事探し?」
長い髪をアップにして、キリッとした顔がこちらに向かって来た。
幼馴染の里見、通称、さっちゃん。
「うん、後今日は牛肉のセール日だから行くね。」
さっちゃんと別れた後は、急いで保育園に向かった。
プロローグで言った通り、私には下に7人の妹と弟がいる。
長女としてなんでも我慢しなきゃいけないし、なんでもやらないといけないんです(泣)
「一花おねーたんおそ〜い。」「いちね〜ちゃん、早く。」
はぁっはぁっ、急いで走ってきたと言うのになんだよその態度!
四女の七菜と三男の叶六とあれ?
なんで、奏四がいるんだろう……。
奏四はまだランドセルを背負っていて、多分学校から帰る途中だろう。
「一花姉さん、七菜と叶六は任せて牛肉を頼んだ。」
さすが、長男のしっかり者小六年とは思えない!
そう言ってもう一度私は走った。
「ええ!もうないんですか!」
私は驚きを隠せなかった、せっかく汗をかきながら走ったのに〜
「一花ちゃん、ごめんね今日は人が多くてね。」
スーパーのおばちゃんがよしよしと慰める。
ガーン!!
泣きたい気持ちを堪えながら、夜ご飯の食材だけ買いスーパーを出た。
しばらく、トボトボ歩いてると『コンビニの店員募集』と言う紙が見えた。
「あ、ここなら!でもな〜」
中学生で、アルバイトなんてできるわけない。
そう思った時だ!
「ちょっと、そこのお嬢さんアルバイトして見ない?」
ちょっと怪しい嫌、結構怪しい老人が手にパンフを一枚持ちながら聞いてきた。
「え、どこで出来るんですか!」
人なんて関係ない、アルバイトさえできれば家庭を支えられる。
「この紙に書いてある。そこでトイレをしなさい。」
え………??
ト、トイレすんの?
やっぱこの人ちょっと怪しい……
「ほら、今すぐ行かないと夜になっちゃうぞ。」
あ、本当だ!!ご飯も作らないといけないし…
パンフレットによると『Windy喫茶店」は、 そこまで遠くなかった。
だが、いざ来たとなるとそこは空き家でポツンと小さな家が建っているだけだった。
(まさか、あれが喫茶店!)
そう思い、恐る恐るドアを開けた。
「ただのトイレじゃん!」
そこは、掃除も何もしていない汚くて臭いトイレ場だった!
あの、怪しいばーさん信じなきゃ良かった。
「仕方ない、ついでにトイレしてくか。」
だが、ここから私の運命は変わるのだった。
ガチャッ、
ドアを開けるとそこは異世界だったのだ!
作者、hiyokはこの度の作品が初めてです!
まだまだ、新人ですがよろしくお願いがいです。
こう見えて、まだ若い年⁉︎ww
主人公の滝川 一花と同じで兄弟や親戚が
沢山いるので、この作品を書こうと思いました。