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純恋歌
ベッドの中。順子は寝てしまった。カネオダのおばちゃん。ありがとう。自分勝手な俺達を尊重してくれて。俺の煙草はカラ。順子が俺の子供を産んでくれるのか。爪の上に爪は伸びるんだ。俺は、明かりを消して。聖書を開ける。隣人を愛せよ。
「圭吾」
「お、起きたのか」
「うん」
「約束、守れたな」
「うん」
俺は幸福者。神という名の詩人。聖書か。今、俺は俺だけのモノじゃない。死んでもいいくらい幸せだ。すると、順子が部屋の明かりを灯した。そして、こう言った。
「圭吾。私の体を撮って」
「はっ」
「私のヌードを撮って」
順子はベッドの上のカメラに手をやり、俺に手渡した。
「なんで」
答える順子は、きれいだ。
「私がキレイなうちに私を撮って。裸の私を」
俺は、また、泣けてきた。順子。俺達に愛と嘘偽り一つない、今日という日を。すべての人に誓う、順子を俺は幸せにする。俺が幸せなのは順子がいるから。俺は、順子のヌードを撮った。




