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空回り
運転席に座る俺は、歌うことを選んだ。神よ。
「順子、聴いてくれ」
「はい、あなた」
「藤原圭吾君、作詞作曲、愛する順子よ、聴いてくれ。この世の果て。俺が、お前だったら、ワイドショーには出ないよ。そんな俺の望みは、セックス三昧の日々。途中下車はしたくない。世のすべての女が順子だったら、毎日がやりまくり。四の五の言う前に。プラスティック製品には罠があるよ。でも、俺にも罠がないとは言えない。こんな世の中で夢を見たんだ、やりまくりの日々を。こんなこと、言っても、印税すら入って来やしない。おせち料理を食べてみたいよ。生きるギャグマンガの俺。お刺身を食べたら、腹が冷えるよ。でも、指名打者に撃たれてみたい。俺はシドヴィシャスじゃない、俺は空回りさ。順子だけを抱きしめていたい。俺も指輪に愛を込めて。4番ピッチャー順子。3.5ゲーム差ってどういう意味。サンキュー」
順子は、寝てしまった。




