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第37話 四面楚歌
「ごふぅぅぅぅ…」
口から息と共に黒い靄のような物を吐き出しながら悪魔は踏み潰した頭部を見つめる。
その潰れた頭部の肉片がヒクヒクと動いたのを確認したのか悪魔は足を持ち上げ更に踏みつける!
バガンッ?!
地面が割れ大きく凹んで頭部は血溜まりのようになり動きを止めた。
そして、悪魔はこちらを見る…
(音を出したら駄目だ…)
倒れた姿勢のまま音を立てないようにじっとするのだが、こちらへやってくる村人だったモノ達はお構い無しに動き音を立てる。
奴等も悪魔の踏みつけた大きな音に反応して向かってきているのだ。
その時初めて気付いた。
(奴等同士で殺し合ってる?)
最初の頃は数に差があったから生者のみを狙っていたと思っていたのだが、いつの間にか互いを攻撃対象にしているのだ。
ズキッと足首と焼けただれた右手の痛みで我に帰り呪印を見ると§が少し欠けていた。
(やはりこれがそうなんだな!)
だが現状火を用意する方法が無く標的から外れたことで一時的にとはいえ囲まれた中で危機を脱したのに安堵する間もなく激痛が彼を再度襲う!
「ぎぁっ…」
驚きのあまり声が漏れたのに無傷の手で口を押さえて足元を見ると足を握りつぶした手首がふくろはぎを掴んでいるのであった。




