勝手に決めるな
「あんた私と付き合いなさい。」
予想外の言葉に思考が停止する。
「だから私と付き合いなさいって言ってるの」
意味がわからない。ふざけるな。
なんで俺がうざったいお前なんかと
付き合わないといけないんだ。
「ふざけんな‼︎誰がお前なんかと⁉︎」
っと言い終わった時、女はスマホを取り出し
「へぇ〜あんた私にそんなこと言っていいんだ?
私ねさっきの現場動画にしてるのよ?
SNSとかに上げたらその力のことは信じてもらえない
だろうけど、話題にはなるだろうねー⁇」
この野郎‼︎とことんムカつく‼︎
俺の中の日常を崩しやがって!
というか目的はなんなんだ⁉︎これだけじゃないはずだ
「おい!あんた!本当は何が...
「あんたなんて呼ばないでよ恋人同士でしょ?」
イラっ‼︎
「ふざけんな!誰が...
「あっ⁉︎そういえば自己紹介がまだだったわね〜」
「おい‼︎だから話を...
「私は立花響。立つ花に響く
って書くわ...あなたは?」
「だから話を聞けって言ってんだろうが‼︎‼︎」
さすがに俺もゆるさねぇぞ?
お前のペースで話すんじゃねぇ‼︎
「そもそも付き合うなんて一言も言って...
と言いかけた時、あいつはスマホを再び取り出し
わざと俺に見えるようにする。
弱味を握られている以上拒否権はない。
そうあいつの目は言っている。
歯をくいしばって怒りを抑える。
ここで逆らったらダメだ!
あれを消せる時は必ずくる。
今は耐えろ!そう自分に言い聞かせる。
「っで?あなたの名前は?」
「...............海堂........」
「えっ?もっとしっかり言いなさいよ」
「海堂隼也‼︎」
イライラする!命令をするな‼︎
「じゃあLI◯◯のID交換しましょ?」
「はぁ?なんでそんなこと...」
そう言いたかったが、なんとかとどまった。
よく抑えた俺‼︎今はチャンスを待つんだ‼︎
仕方なく俺はLI〇〇のIDを交換した。
ようやくこの地獄から解放される。
そう思ったその時
「じゃあ明日遊園地行こうか⁉︎」
...うん?......はぁ⁉︎ふざけるな‼︎
「ちょ...ちょっと待て‼︎流石にそれは...」
あいつは再びスマホを取り出す。そして
「はい。反論しな〜い!じゃあ明日の9時集合ね〜?」
くっ...弱味を握られている限り口答えはできない...
「わ...わかった。わかったよ‼︎」
覚えていろよ?絶対にあれを奪ってやるよ‼︎
そして
「じゃあね。隼くん。」
そう言われあいつは去った。
めんどくさいことになった。
行きたくない。行くつもりもないのだが
遅れたら何をされるかわからない。
今日はおそらく最悪な日だ。