表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/12

命の恩人

目を開けるとそこには、この世のものとは思えないほど整った美貌がーーー


「うわぁぁぁ!?」


条件反射で後ろに退避、なにかに頭を勢いよくぶつけた。


「イッ⁉︎」


脊髄反射で痛みの原因から逃げるように頭を跳ね上げる。


唇にとても幸せな感触。


「………………。」


待て、何かがおかしい。


まじかに美しいご尊顔が、まるで時が止まったかのようにあって、唇には相変わらず天国のような感触がーーー


「…………⁉︎‼︎⁇!?」


ブワッと身体中から汗が吹き出る。


待て!落ち着け!こんな時こそ頭をクールにしてよく考えるんだ!


再度状況確認。


どうやらベットと思しき柔らかいものの上に寝かされているらしい俺。


俺の最後の記憶はスライム(仮)から必死に逃げたことだ。


察するに目の前のこの娘かその関係者が俺の命の恩人なのだろう。


で、この娘が目を覚まさない俺のことを心配そうに見守っているシュチュエーションだったのだろう。


ここからはこの娘の立場に立って考えてみよう。


俺が起きる。→突然奇声をあげてベットデッキに頭をぶつける。


……さぞ驚いたことだろう。


そして、うっかり振り向いたが最後、唐突に唇を奪われる、と。


……あれ?詰んでね?


あちらも状況を理解しだしたようだ。


証拠に頬がほんのり赤くなってきている。


判決の時が迫る。


アハムービーに使えそうな偏食具合だ。


陶器のように透き通った真っ白い白い肌は、今やリンゴ状態だ。


判決の時が来た。


100パーセント俺の過失なので、死刑以外なら甘んじて受け入れる覚悟を決める。


死刑はさすがにやめてほしい……。


さぁ、 示される判決はーーー


ドサッ


…………?


視界から女神もかくやというべき美貌が消えた。


目線を下に降ろす。


そこには頭からプシューーとか効果音出してそうな女神様が俺の腹の上で白目をむいていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ