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異世界で無双乱舞  作者: ぬこ
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転生万歳?

完全無双です。裏ボス?の魔神すら一撃で倒せます。

え?なに神様?そんなもん一撃です!

(あれ?ここはどこだ?)


(えーと........確か転生10回目を終わって、転移門をくぐったとこまでは覚えてる。)


そこまでを確認し、自分の服装を見ると、転生直後なので裸装備!の定番【上部なシャツ】と【上部なパンツ】だった。簡単に想像してもらうと白いタンクトップに白いトランクス一丁という変態丸出しルックだ。


(転生直後は間違いないな........で、ここどこやねん。)


あたりを見渡すと荒野で、何もない。



VRMMORPG【機神戦記】

今から10年前に発表されたフルダイブ式のRPGで発表当初は全世界で4億人のプレイヤーがいた。

スキル制で様々な戦闘スタイルやジョブにつくことが出来た。

また、【機神】を倒すことで契約することが出来、召換のコマンドで契約した機神を表す部分(腕や足、武器等)を自分に纏い戦うシステムで機神はプレイヤーの成長スタイルで召換した部位が強くなっていくスタイル。

火竜を模した機神と契約したプレイヤーでブレスを選択し、召換したマスク部分から火のブレスを吐き戦うというプレイスタイルもあるほど様々なバリエーションを組み込んでおり、MAXLevelまで上げると転生する事が出来、転生時に契約した部分の強化が一気にできるシステムを組み込んでいた。

ちなみに俺は、阿修羅と契約しており、召換すると腕が4本増え、6刀流になる。

最強は千手観音だが、入手方法等が不明で攻略サイトでも様々な憶測が書き込みされてもいた。


そんな【機神戦記】も10年も経つと、コアなファン以外は新しいVRMMORPGへ移行していき、発売から丁度10年の今日0時を持ってサービスを終了すると告知され最終日ともあって数十万人がオンしており、旅立ちの町【アクティビオン】では、お祭り状態となっていた。


俺も久しぶりに会うフレンドに新しいゲームに誘われたりと、旧交を温めていた。

俺は、【機神戦記】に愛着もあり、今日のサービス終了と同時にオフラインモードに引きこもるつもりだった!


だった.......というのは、今の現状になっているからだ。


10回目の転生をし、0時ジャストに転移門をくぐった。

オフラインでスキルポイントはMAXの800だが、Levelは1にもどり、心機一転で再スタートするはずが、転生後の転移門をくぐった先は神殿であり、そこで【機神】と再契約するか、新たな【機神】を探すか選べるはずだったのに........荒野.......。


死んだら教会で復活できるが、所持金が半分持っていかれるデスペナがあるので、荒野のモンスターのLevelはわからないが、安全にスキル設定をしたかったので、ストレージから、安全地帯でもあるmyhouseを出してそそくさと中へ移動した。


(とりあえず、今日はログアウトして明日から頑張るか......あれ?ログアウトがない.........サービス終了してるからGMコールが繋がらない.........あれ?やばくね?)


俺は、なんとかログアウトする方法を必死に探した......もう2〜3時間は過ぎただろうか.......なにかのきっかけをさがせればとlogを見直すことにした。


●シドはソファーに腰掛けた。

●シドは花瓶を投げつけた。

●シドは花瓶の底を見つめた。

●シドは花瓶を持ち上げた。

●シドは暖炉を調べた。

●シドは1階へ移動した。

●シドはタンスを調べた。

●..............

●..............

●..............


頭がいたい.......,俺がmyhouseの中に入ってからの奇行が全て網羅されていたorz


logを読んでると、荒野に降り立つ直前に奇妙なのが残っていた。


●天宮翔の魂とシドの肉体との統合完了。ようこそ【アルセニア】へ。


(え?......)

食い入るように、過去logを遡った。


●シドの肉体再構築完了。天宮翔の魂定着開始。

●シドの肉体を再構築。

●【機神戦記】より、天宮翔のアバター....シドを確認。

●失敗....エラー......エラー.......天宮翔の肉体再構築を断念。

●肉体の再構築失敗。再度構築開始......

●天宮翔の肉体を再構築。

●天宮翔の魂を【アルセニア】へ召喚。

●天宮翔の地球からの消滅確認。

●天宮翔を【アルセニアへ召喚。

●機神【阿修羅】の権限介入。

●シドは......エラー

●シドは......エラー

●シドは転移門をくぐった。


(え?.......召喚されたの?俺?)


logは俺が異世界召喚された現実と地球では消滅していること。

俺の体ではなく、【機神戦記】のシドの体になっている事を示していた。


ダンダンダンダダダダダダダ.......


俺はソファーから跳ね起き、洗面室へ向かった。


鏡に写る自分を見ると、アバターのシドの顔だった........

体もシド.......ぶよぶよした腹の肉も、きっかり鍛えられた腹筋に......


(あー、えーとー、これはいわゆる......ラノベとかでいう異世界転移やな......。)


俺は、ありえないと思いながらも、ここは異世界であり、【機神戦記】の世界、もしくはそれに近しい世界と認識を改め行動する事を決意した。




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