1st デアイ
「ここは……ここはどこなんだ……確か僕は大魔皇ヴィルディと戦っていてそれでヴィルディの放ったギャラクシーバーストに巻き込まれて……」
真っ暗闇の場所。そこで僕は目覚めた。
コツコツコツと足音が聞こえる。誰かが来た!!足音は僕に近づいてきた。そして声が聞こえる。
「君は僕で僕は君さ。わからない?簡単なことじゃないか。僕は君自身で君は僕自身なのさ。君と僕は同じ人物。同じ存在。同じ存在は同じ空間に存在してはいけない。つまり僕と君はここで殺しあわなければならない。生き残ったほうが正しい存在として生き続け負けたほうは歪んだ存在としてここで朽ち果てていくのさ。さあ剣を取れ。もう一人の僕!!」
そいつには色がなかった。ほんとにないのは色ではなく心だと思った。生きた人間の目をしていなかった。たぶん生きた人間ではないだろう。僕はそう考えた。
「正体を現せ!!」
僕はそいつに向かって叫んだ!!
「まだ分からないのかい?さっきから言ってるじゃないか。君は僕で僕は君、それ以上でもそれ以下でもない。さあ剣を取れ。」
ワカラナイ。こいつは何を言っているんだ。僕は僕。僕は一人しかいない。
「黙れ!!偽者が!!」
「偽者?何を訳の分からないことを……」
「分かっているんだお前は僕じゃない。お前は僕の……」
そこまで言うと体から力が抜けた。
「だから言っているだろう僕は君だって………」