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48話 蟹

「...蟹に食べられる?アイちゃん何やってるの!?」


アイちゃんからのメッセージを見た私はそう叫ぶ。

モンスターに関わらないように言った方がよかったと後悔するが、それよりもアイちゃんを助けることが大切だと気持ちを切り替える。


「助けると言っても場所がわからないと...海月さん、どこにいるかわかりませんか?」


隣にで同じメッセージを見ていたクウが心配そうにそう言う。


「そうなんだよね、場所がわからないと何も...そうだ!クウ、少し周りの警戒をお願い!」


視界共有で位置がわからないかと考え、使っている間の警戒をクウに頼む。


「わかりました!」


「ありがと、視界共有!」


共有したアイちゃんの視界に映っていたのはバス程もある大きさの蟹がハサミを振りかざして追いかけてくる様子だった。


「これはボスかな?...じゃなくて、何か場所がわかるような情報はっ!」


私は何か位置がわかるような情報はないかとアイちゃんの視界を隅々まで眺める。

そしてその結果...


「なんの特徴もない沼だね...視界共有解除」


私はそう言ってため息を吐く。

それを見たクウが声をかけてきた。


「あの、場所はわかりましたか?」


「残念だけど、全くわからなかったよ...手当り次第に探すしかないかな」


「そうですか...」


私はそう言って手に持ったスマホにメッセージを打ち込む。


________________________

アイちゃんごめん。

場所がわからないから今から探しに行くね。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

________________________

どうゆう状況かはわからないですが、アイちゃんさん

頑張ってください!

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


するとすぐにアイちゃんからメッセージが返ってきた。


________________________

ガーン

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


そのメッセージを見てまだ余裕がありそうだと笑う。

クウも同じように笑っていた。


「それじゃあ、いざアイちゃんを探しに!」


「はい、急ぎましょう!」


そう言って私達は歩き出した。

それからしばらくして、クウがいきなり倒れた。


「沼の中にモンスターがいるみたいです!」


倒れたクウはそう言って足元を杖で叩く。

そこを見ると、1匹の魚がクウの足に噛み付いていた。


「任せて!」


私はそう言って短剣で魚の脳天に短剣を刺す。

それだけで魚は光の粒になって消えていった。


________________________

マッドフィッシュの魔石、マッドフィッシュの肉を獲

得しました

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


解体の効果を切った状態でパーティーを組んでいるからかそんな表示が現れる。


「マッドフィッシュかぁ...あんまり美味しくなさそうだね」


ドロップアイテムを見た私はそう言うが、クウはそれに反応せずにじっと沼を眺めている。


「クウ、沼に何かあった?」


疑問に思った私がそう言うと、クウが言った。


「海月さん、囲まれてます...」


そう言われてよく沼を見てみると、10匹以上の魚が周囲を泳いでいた。

いつの間にか魚の住処へと入り込んでしまっていたようだった。


「私は短剣での攻撃しか出来ないけど、クウはどう?」


「私も攻撃は杖で叩くしかできないです」


魔法での範囲攻撃が出来ればどうにかなるかもしれないと思ったが、残念ながらクウも範囲攻撃はできないようだった。


「そっか...かなりまずいね」


他に方法もないので少しずつ倒していこうと短剣を構えると沼に振動が走り、その振動が徐々に大きくなっていく。

すると足元の魚達が散り散りに逃げていき、それと同時にポケットから振動が伝わってきた。

スマホを見ると、そこにはアイちゃんからのメッセージが送られてきていた。


________________________

ミツケタ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


...ホラーかな?

じゃなくて、この振動はあの蟹!?

そう考えて周囲を見渡すと、こちらへと一直線に迫ってくる蟹の姿が見えた。

おそらくアイちゃんが誘導してきたのだろう。


「クウ、戦うよ!」


「はい、アイちゃんさん今行きますよ!」


とりあえずアイちゃんを助けようと私達は武器を構えて蟹を待つ。

蟹はそんな私達の目の前で動きを止めた。


「海月さん...これ勝てますかね?」


明らかに硬い殻で包まれた体、もはや存在自体が凶器の足、挟まれたら逃げることはできないであろうハサミ。

そんな蟹の姿を見たクウが怖気付く。


「ゲームだから多分なんとかなるんじゃないかな?」



そうは言ったが私も蟹に勝てるビジョンが全く見えない。

これは短剣効くかな?

効かないやつだよね、これ。

そんな中、アイちゃんが私達の前に飛んでくるとメッセージを表示する。


________________________

ガンバレー

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


アイちゃんが表示したメッセージを見て私は叫ぶ。


「アイちゃんは戦わないもんね!?」

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