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40話 迷路

「さて、何があるのかな?」


扉を開けると、そこにはミミックと同じ見た目の宝箱が置いてあった。


「...もしミミックだったら逃げればいいよね?」


覚悟を決めて宝箱を開けると、そこには見慣れたアイテムが入っていた。


「アリアドネーの糸かぁ。嬉しいけど、知ってるアイテムだったのはちょっと残念だね」


便利なアイテムではあるが、レアな装備が出たりしないかと期待していたので残念ではある。

宝箱を確認し終わった私は部屋の奥へと進む。

そこには台座に置かれたいかにも何かありそうな石が置いてあった。


「これは、よく見るダンジョンの核?とりあえず鑑定してみますか」


例の物を石に向け、これからは宝箱も鑑定すればいいと思っていると、目がこちらを向き鑑定結果を表示する。


________________________

ダンジョンコア F


主を失ったダンジョンのコア。

壊すとダンジョンから弾き出される。

自我を持っているようで、逃げる準備を始めている。

9:05

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


下に着いている数字はタイマーのように数字を減らしていく。

おそらく、この数字が0になると転移でもして逃げるのだろう。


「転移アイテムには使えそうだけど、急がないと!」


何とか9分以内に街まで戻って加工してしまおうとダンジョンコアをウエストポーチに入れると部屋を後にし、ここまでの道を全力で駆け戻っていく。

リポップしたゴブリンが時々見えるが、戦っている時間はないので攻撃を受けながら横を通り抜けていく。


「ここは右で次も右...ここは左っ!」


ボスを倒せなかった時や、倒しても転移出来なかった時のために頑張って道を覚えていた事が幸いし、私は迷うことなくダンジョンを進んでいく。

このままなら間に合うかもしれないとも思ったが、現実は甘くなかった。

曲がった先の通路を三体のゴブリンが塞いでいたのだ。


「三体はめんどくさいね...」


武器はそれぞれ盾、槍、弓とバランスが取れており、ゴブリンも自分の役割を理解しているようで、盾が前に出てその少し後ろから槍が攻撃、さらに後ろからは矢が飛んでくる。

まともに戦えば倒せはするだろうがかなりの時間を使ってしまうだろう。


「むむむ...あ、そうだ!」


私は少し考えた後ゴブリン達の元へと走る。

突き出される槍を避けると、盾の上に飛び乗り盾と槍のゴブリンを飛び越えた。

弓のゴブリンが無防備な私の脇腹を矢で穿つが、1発だけなら耐えられる。

新しい矢を番える弓のゴブリンを無視し、私は通路の奥へと走り去った。


「今のはなかなかかっこよかったんじゃない?矢を受けてなかったらだけど...」


映画なら矢を弾いて無傷で逃げ切るくらいはしそうだが、そんなことはどうでもいい。

今重要なのは、目の前にダンジョンから出るための渦があると言うことだった。


「これでダンジョン攻略成功だねっ!」


私はそう言って渦へと飛び込んだ。

視界が白く染まり、草原へと戻ってくる。


「鷹の目!...解除!」


私は素早く街の方向を確認して、私は街へと走っていく。

少し話がずれるが、作った時は残念に感じた鷹の目だったが、慣れてくるとなかなか便利だと思う。

色々素材を探すのにも使えそうな気がするしね。

さて、閑話休題。

街へと着いた私は錬金術ギルドへと駆け込むと受付に突撃する。


「部屋を1時間お願いします!」


そう言いながら用意していた銅貨をミルさんに手渡す。


「はい、頑張ってくださいね」


手渡された鍵をひったくるように受け取ると部屋へと駆け込み、鍋にダンジョンコアとアリアドネーの糸を入れた。

アリアドネーの糸を入れた理由は他に合わせるアイテムが思いつかなかったということもあるが、案内と転移の効果を組み合わせることで転移先の指定ができないかと考えたからだ。

その組み合わせは成功したようで液体の色が深い黒へと変化したので強火で混ぜていく。


「間に合ったみたいで良かったー」


体感ではダンジョンコアを取ってから10分以上経過していたが、ダンジョンコアは消えずに残っていた。

まあ、何はともあれ間に合ったので良しとしよう。

そんなことを考えながら模様をなぞっていくと、鍋から赤い模様が描かれた球体が浮かび上がってきた。


「さて、性能はどうかな?」


________________________

転移石


使用可能レベル:5以上


転移(小)


魔力を使って特定のアイテムがある場所へと転移でき

るアイテム。

1度行った場所にしか行くことができない。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


「これは大成功だね!...いや、特定のアイテムが何かわからないからまだ大成功とは言えないかな?とりあえずミルさんに聞いてみますか」


性能を見てそう言うと、私は部屋を出て受付に鍵を返しに向かう。


「終わりました」


「早かったですね。少し話があるのでどうぞこちらへ」


ミルさんは鍵を受け取るとそう言って私を受付の奥へと連れていった。

...アイテムのことだよね?

さっきの態度が悪かったとかそう言うことではないよね?

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