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39話 策

「グギャッ!」


立ちふさがるゴブリンジェネラルはそう叫びながら剣を振り回す。

適当に振り回されるそれはどうやら私を味方のところへ行かせない為の攻撃らしい。


「それなら特に呼んだ意味もないと思うんだけど?」


このままだと、ゴブリンジェネラルが私を守る壁になるから仲間を呼んだ意味がないと思っていたのだが、直後ゴブリンジェネラルの肩の上を通って矢が飛んでくる。

予想外の攻撃に反応することができず、矢が腕に刺さる。


「えっ、絶対このゴブリンに当たってるよね!?」


こんなことをしたらゴブリンジェネラルにも当たることになる、そう考えた私はすぐにあることに気がついた。

ゴブリンジェネラルは厚い鎧を着ているのでこんな矢は効かないのだ。


「つまり、後ろからチクチクやってればいつかは倒せるでしょ...と?どうしようかなぁ...」


ゴブリンジェネラルがいる限りは後ろにいるゴブリンに攻撃することが難しいが、先にゴブリンジェネラルを倒そうにも剣を振り回してるから近づきにくいし、近づけたところで普通に攻撃しては鎧に阻まれて終わりだろう。

ゴブリンジェネラルは私を下手に動かさないようにか剣を当てようとはしてこないので、作戦を考えながら疲れないかと待ってみる。


「うん、ダメそうだね」


矢が三本こちらに飛んでくるまで待ってみたが、ゴブリンジェネラルの攻撃は一向に収まる気配が無い。


「それじゃあ、第一案行きますか!」


私はそう言うとゴブリンジェネラルに背を向けて走り出す。

ゴブリンジェネラルはそんな私を追い始める。


「ここで…曲がるっ!」


私はある程度走ると、方向をゴブリンがいる通路へと変える。

しかし、ゴブリンジェネラルは慌てることなく剣を担ぐと、私が向かう先へと振り下ろす。

振り下ろされた剣からは斬撃が発生し、私の前に迫る。

なんとか立ち止まって斬撃を避けるが、その間にゴブリンジェネラルは通路への道に立ちふさがっていた。


「まあ、そう上手くはいかないよね。仕方ないから第二案!」


第二案は単純明快、ただ後ろのゴブリンを無視してゴブリンジェネラルを倒す、それだけだ。


「作戦なんて言えない?勝てれば官軍なんだよ!」


私はそう叫んでゴブリンジェネラルへと突撃する。

飛んできた矢は腕で受け止め振り下ろされる剣を短剣ではじき懐へと入り込むと、左手で鎧を掴んで体を引き上げゴブリンジェネラルの頬を切り裂き、首に短剣を突き刺す。


「うん、行けそう!」


密着したまま攻撃を続けると、ゴブリンジェネラルは上手く剣が振れないのか殴ってくる。


「再生!」


しかし、その程度なら耐えられると考え、私は再生を使い攻撃を続ける。


「グ、グギャッ」


ゴブリンジェネラルは何とかして私を引きはがそうとしてくるが、必死に抵抗して懐に張り付き続ける。

そして、ゴブリンジェネラルはついに自力で私を引きはがすことを諦め、助けを求めるかのように体をゴブリンたちがいる通路に向けた。

その瞬間、私はゴブリンジェネラルから離れ、ゴブリンがいる通路へと走る。

ゴブリンは矢を放って抵抗するが、その程度では私を止めることはできず首を切られ光の粒へと変化した。


「さて、これでまた一対一だね。再生」


再生が切れていたので再生を再使用しつつ、私は仲間を失ったゴブリンジェネラルの元へと戻る。


「ギャギャ...ギャウアッ!」


ゴブリンジェネラルは怒りを帯びた声で叫ぶと、剣を腰の横に構える。


「あれはピアースかな?軌道がわからないけど...行きますか!」


ステータスにあった名前から突き技だろうということはわかるが、逆に言えばそれしかわかっていない。

それでも私は足を止めずにゴブリンジェネラルへと向かっていく。

スラッシュと同じように技の打ち終わりに隙ができると考えたからだ。

もうMPもほとんど残っていないはずなので、ここを逃せば倒すことはできないかもしれなかった。


「ギャァァ!」


ゴブリンジェネラルは私との距離が2メートルほどになると構えていた剣を咆哮と共に突き出す。

私の顔へと寸分違わず繰り出されたその突きを何とか認識した私は瞬時に首を倒すことで耳を犠牲に避けきる。

ゴブリンジェネラルは技の反動で一瞬動きを止めた。

その一瞬でゴブリンジェネラルとの距離を無くし、咆哮をあげている口へと短剣をねじ込む。

硬直が解けたゴブリンジェネラルは口に力を入れるが、腕が噛み切られる前にゴブリンジェネラルのHPは尽き、光の粒になって消えていった。


「なかなか危なかったね...」


私はウエストポーチに入っていた最後のラムネを口に入れるとそう呟く。

なかなかこの味にも慣れてきたので、これからも回復アイテムはこのラムネでいいかもしれない。


「それじゃあ、お宝タイムと行きますか。転移アイテムに使えそうなものがありますように...」


少しして私はそう言うと、いつの間にか開いていた扉へと歩き出した。

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