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第十三話 海から来た王女様

 サクサクと進んだおかげで予定より早くダンジョンを攻略できた。


「まだ昼前か。一旦街に戻ろう」


 街に戻ってとりあえず昼ご飯。

 その後ギルドで依頼を受け、再び街の外へ。


「えーと、目的地はっと。まだ距離があるな」


 途中、アクナとドラコを見かけた。おや? もう1人居るな。声をかけようかと思ったけど邪魔しちゃうかなと思いそのまま目的地へ。後で聞いてみるか。


「うっし、これだな」


 目的地で採集、2時間ほどで集め終わった。

 帰り道、休憩中のアクナ達を見かけた。


「おーい、ウルトー」


 呼ばれたんでそっちへ。


「この子はローラ、さっきギルドで仲間になったんだ」


「ロ、ローラです。よろしくおねがいします」


「ウルトだ、よろしく」


 歳はアクナと同じくらいかな? 髪は赤のセミロングで非常に目立つ。


「私、田舎から出てきたばかりで。ギルドでオロオロしているところをアクナに声をかけてもらって」


「なんだかんだで話が合ってパーティ組んでたんだ」


「なるほどね。歳が近そうだしな、それだけでも話は合うかも」


「それでね、ダンジョンはいってみたいねって話になってね」


「ウルトはダンジョン詳しい? 前そんなようなことをちらっと聞いた気がしたんだけど」


「ふむ、そこそこ詳しいよ」


「そうだね、今後冒険者をやっていくならダンジョンも攻略できないとね。そろそろ頃合いでもあるかな」


「?」


 ここならいいかな。一応最初の町でダンジョン攻略を教えなかったのには理由がある。ダンジョンは取り合い。アクナ達は強そうだったからダンジョン荒らし放題になる可能性が高かった。街へ来たばかりでそれをやってしまうと居づらくなると思いあえて教えなかった。そしてここは冒険者が多数いる。そもそもが取り合いだろうからここならという結論を。


「じゃあ皆のレベルを教えてくれ」


「私は68-」


「68かー。68!?」


 高っ。強そうな気配はしてたけどそこまでとは。


「ドラコは10だよ」


「私は22です」


「お、高いんだね」


「はい、色々あって……」


「ローラは王女様なんだって」


「へぇー、確かに気品があるなとは感じてたけど」


「とりあえずそこは後で聞こう。では次に各自クラスとスキル」


「私はアタッカー。シールダーもできるよ。その場合はレベル58」


「ふむ、とりあえずアクナは後回しだな」


「ドラコはスカウト。スキル「竜感」はダンジョンマップ罠感知。後は「火の玉」「ウインドショット」これは攻撃用かな」


 スカウトだけど攻撃寄りなんだな。ドラゴンだしね。まあ、罠感知があれば問題ない。


「私はヒーラーです。そこそこ体力を回復する「体液操作」、全体を微回復する「バブルシャワー」、毒消しの「毒出し」を持っています」


「スカウトにヒーラーか。となると。アクナのシールダーは敵を呼び寄せるスキルはある?」


「あるよー」


「じゃあシールダーで」


「俺はアタッカー枠だけど各自に支持を出しながら動くね」


「ん~、念の為スキルを実際見せてもらおうかな」


「はーい」


「今回は大丈夫だと思うけど、申告に嘘、もしくは勘違いがある場合もある。特に最初に組んだ相手の場合はね。ダンジョンに入る前にフィールドで軽く戦うことをオススメするよ」


「俺もパーティに入れてもらおうかな。あ、ちょっとまって」


 皆から隠れて鈴を鳴らしヤスを呼んだ。人とパーティを組む場合はテイマー1人と魔物1匹の計2体でパーティに入ることができる。


「いれてー」


「あい」


(ズオーーン)


「うおぉぉ!」


 膨大な力が流れ込んでくる感覚に驚く俺。これはリーダー効果かな。パーティを組んだ時、リーダーのクラスによってメンバーにステータスボーナスが入る。HPとか防御力とか。


「私もそうなりました!」


「ははは。これはビックリするね」


「あ、そろそろ戦闘形態に」


「ん?」


「ローラは変身するんだ、人魚? だったかな?」


「ほぉ~」


「トランスフォーム」


 彼女の体が光りに包まれる。

 うおっ、いきなりここでか。トリが変身したときのことを思い出した。まさか全裸に? 刺激的な展開だがさすがにそれはないよな。人から人魚なら。まま、紳士だから手で隠すけど。まあでもちょっとだけ、ちょっとだけなら。


 徐々に光が弱まり、指の隙間からぼんやりとその姿を見ることができるようになってきた。

 そして光が収まった時、そこには頭が魚に変わったローラが立っていた。


「これが変身後の姿です。魚頭族っていうんですけどね」


 あまりの刺激的な展開に俺は一瞬意識を失いかけた。だが様々な獣人族を見てきて耐性ができたおかげだろうか、なんとか耐えた。


「そ、そうなんだ」

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