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悲しかった記憶も
17.後悔
どうしようもない男だった。
誠実さに欠けていたし時間にルーズだったし仕事優先して私を蔑ろにするし。
本当に、今思えばどうしようもない男だった。
けれど大好きだった。
彼なりの愛を精一杯注いでくれたのだって、本当はわかってる。
不器用な彼なりに、私を安心させようとしてたのだって、わかってた。
18.再スタート
溜まっていたものが片付くとスッキリした気持ちになる。
それはすごく当たり前のことなのだけど、私にとってはなかなかできないこと。
何かしら溜め込みがちな私にとって、このスッキリ感はとても新鮮で。
「頑張ろ」
小さく自分にエールを送る。
ぽかぽかと暖かい陽だまりの下で、ぐーっと伸びをした。