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エンジェルダスト  作者: 鈴雪
第六章 ヴェノム
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第四十三話 古い夢


 あれから数日がたった。僕はまた夢を見ていた。夢じゃない夢を。遠い過去の夢を……


 私は久しぶりにできた数日だけの休暇を満喫していました。

 正直この時期に休暇が与えられるなんてない、と思っていたからとても驚いてしまいました。むしろ部隊のみんなの方が乗り気になって、困惑する私を快く送り出してくれたくぐらいです。

 そして、家に帰ってきた私をお母さんは笑顔で「おかえりなさい」と迎えてくれました。その言葉が嬉しくて、思わずちょっとだけ泣いてしまいました。

 戦場にいて長い間会えなかった妹も、変わらず懐いてくれたのも嬉しかったですね。

 そして私は妹にできうる限り一緒にいました。甘えん坊のこの子が私がいなくなっても寂しがらないよう、この短い時間で目一杯。

 そして、休暇の終わる夕刻、迎えの車が来て、私の久しぶりの休暇は終わりを迎えました。

「それではお母さん。いってきます」

「いってらっしゃい。ちゃんと帰ってきてね」

 お母さんが心配そうに、だけど柔らかく笑いかけてくれる。私は強く頷きます。

 妹はとてとてと足元に近づいてきて、

「おねーちゃん、また帰ってくるよね?」

 不安げに私を見上げてました。

「だいじょーぶ。お姉ちゃんはちゃんと帰ってくるからね」

 だから、私は安心してくれるように妹を抱きしめてそう囁くと、彼女は私の言葉に強く頷いてくれました。

「うん! おねーちゃんいってらっしゃい!」

 妹が元気よく、でも少し寂しそうに笑ってくれました。私はその頭を撫でてあげます。

 そして、迎えの車に乗った私は、二人が見えなくなるまで手を振りつづけました。

「いいご家族ですね」

 運転手さんの言ってくれた言葉に頷きます。

「はい」

 そして、早く戦いを終わらせて、平和に家族で暮らそうと、そうまた願っていました。


 自然と目が覚めた。僕はアルトを起こさないように体を起こす。

 今の夢、夢と呼ぶにはあまりにも生々しく鮮明だったもの。前にも似た感覚に襲われた覚えがある。そう、僕がアルトと初めて会った時の感覚そっくりだ。

 でも、今度のははっきりと覚えている。

 あの中にいた『母』はたぶん三十過ぎくらいだったろうか、セミロングまで伸ばした艶やかな金色の髪に紅い目。そして、特徴的な長い耳。顔立ちは柔和な笑顔の似合う、今の僕がもう少し年をとったらこうなるんじゃないかと思われる顔だった。

 『妹』もアルトにそっくりな子。ただ、歳は十歳ほどで、アルトより年上だと思う。

 そして、彼女たちの夢は全然知らないはずなのに、とても懐かしく思えた。

「なんなんだかな……」

 私は……僕は、一体誰なんだろう?

 僕はそう自問してみるけど、答えなんて出るわけがなかった。


さて、一体彼は、彼女は誰なのか?

これからそういった心理的な部分をうまく書けたらいいなと思っています。

それでは、また次回でお会いしましょう。


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