プロローグ
その日はいたって普通だった。
いつも通りに起きて、いつも通り朝食を食べて、いつも通り学校に登校した。
そして、普通に授業を受けて、昼休みに友達と弁当を食べただけ。
そう、いたって変わりない、いつも通りだった。
だけど、放課後になって……
「よー、草薙、これからカラオケいかね?」
帰宅しようとしていたら友達の前田君に声をかけられた。
うーん、どうしよっか? 今月小遣いピンチだし……ああ、それに今日は『いだけや』で醤油や砂糖が安かったからできれば買っときたいし……
ちょっとだけ悩んで、
「ごめん。遠慮しとくよ」
「そうか、じゃあまた明日な」
前田君は少し残念そうにしながらぴっと手を上げた。
「うん、また明日」
僕はそう言って教室を出た。
もしこの時、僕が彼らについて行くことを選択していたら、この後、僕があれに巻き込まれることはなかっただろう。
スーパーで買ったものを改めて確認する。
砂糖、醤油、その他、必要なものは全部買った。
「よし」
それらを前の籠に詰め込む。
僕は両親がなく、一人暮らしをしている。だから、こういった風に買えるときに買える物はできる限り買っとかないとね。
少し重くてよろけたりしながらも、なんとか自転車を漕ぎだす。
そろそろ家だなとか考えながら角を曲がって、
爆発に巻き込まれた。
最初に衝撃、それから自転車から吹き飛ばされて壁に叩きつけられる。
痛いとか、そう言うのは、なかった。驚きと、なぜ? というのが先に浮かび上がった。だけど、声に出そうとしても、喉からは何も出てこない。
体は動かなく、感覚もない。意識もだんだん薄れていく。
薄れてく意識の中で、誰かが目の前に立ったのだけ感じて、僕は闇に沈んだ。
鈴:「宣言通り出せました。よかったあ……」
刹:「うむうむ。これで俺の出番も」
鈴:「増えないよ」
刹:「……マジ?」
鈴:「うん。今回は君ら朱音だけ登場だから」
刹:「そうか」
鈴:「あの……なんすかそのどでかいハンマーは?」
刹:「貴様を冥界に送るものだー!!」
鈴:「チョイ待て! 俺があっちに逝ったら本当に出番なくなるぞ!」
刹:「ふふふ。問答無用! 轟天爆砕!」
鈴:「ぎゃああああああ!!」
ぷちっと大質量の物体によって小さな何かがつぶれる音をたてて場は閉幕する。
それでは、また次の話か、狐火で会いましょう。




