序章1
初投稿です!文章とか下手くそですが是非読んでください。
俺は今、とある刑務所の薄暗く狭い独房に閉じ込められている。もう夜なので、今この辺りはほぼ無音の状態と言える。
なぜ俺がこんなところにいるか……一言で言うと、 俺は人を殺した。その結果が今の状況ってことだ。
そして再び無音の状態に戻った直後、「トンッ トンッ」と靴の裏が地面を打ちつける音が聞こえてくる。
そしてその音がこちら近づいてきていることに気づく。
どうやらそれは見回りに来た警備員のようだ。
「おいっ、そこのおまえっ!今何時だと思っている。さっさと寝ろ!」
夜おそくまで黄昏れていた俺は警備員が手に持っていた懐中電灯の光に当てられながら怒鳴られた。
「……」
俺は警備員を睨みつけ、沈黙で返した。
「てゆうかお前、例の死刑囚じゃないか。お前のこと、すごいニュースになってるぞ」
と少し面白げな表情で胸ポケットの中に入っていたスマホ取り出し、何かを調べる仕草をした後、画面を俺の方へ向けた。
そこには、
『200人もの罪なき人々の命を奪った悪魔』と表紙の5分の1程をうめるくらいの大きさでタイトル付けられていた。
「これだけでお前がどんなやつなのかがすぐに分かるな」
俺はずっと閉ざしていた口を唐突に開いた。
どうしても言いたいことがあったからだ。
「200人じゃなくて207人だ。それだとあと7人がかわいそうなんだが……」
そう、俺は自分が殺した人の数をしっかり覚えていた。
数どころか名前と顔まではっきりとしていた。
つまり、俺は精神に異常をきたしているわけではなく、それが普通じゃないことを理解したうえで人を殺したということになる。
なぜ俺がこんなことになったのかはよくわからないが、何かきっかけみたいなものがあったのだろう。
ひとつ分かっていることがあると言えば、俺には何か人として欠けているものがあるような気がする。
それ知るために俺は人を殺していたのかもしれない。それが原因かはわからないが……
「そうか、それは訂正してもらわないとな……」
警備員は何か呆れた表情を見せた。
「おそらく近いうちにお前は処刑されるだろう……それまでにお前がしてきたことを懐って後悔するといいさ」
そう言うと、警備員は俺に背中を向けて去って行った。
「……寝るか」
そういえばもう少しで日付けが変わるな……明日俺は処刑されるかもしれないからな……せいぜい最期の睡眠を楽しむとしよう。
死んだ後どこに行って何をするのだろう……そんなことを考えているうちに俺は眠りについた。
よろしければ感想を書いていただけると嬉しいです。これからもどんどん投稿していきます。