バイクでヒャッハー
ヴィエールを出て船に揺られる事、早1日。
途中まで、大型の船で移動していたが、目立つのを避ける為、小型の船に乗り込み、早1日。
ようやく、降りる場所に着いた。
そこは、岩場で洞窟だ。こんな所で本当にノエリアと待ち合わせをしているのだろうか?
「遅かったな」
「ノエリア」
本当に此処だった。久しぶりの再会に喜ぶ事もせず
「帝国内は今、大変な事になっている」
「そんなに大変なの?」
帝国内の現状を教えてくれた。
今、帝国内はディムオブヂィクトゥの大量発生中の為、国自体が機能を低下しているらしい。市民は逃げ惑い、軍隊はほぼ壊滅状態。皇帝は国政を敷く事なく行方不明。確かに、ボロボロだ
「首都 【トゥグリット】が1番酷い。急ごう」
ノエリアに続き、ゾロゾロと洞窟内を進んで行く。途中でモンスター (普通な奴)と何度か遭遇した為、戦い先に進む。全く休む事なく進む面々に、着いて行くしかない私。正直かなり疲れたが、早く着きたいので弱音を吐かず頑張る事に
「はぁ……後、どれくっっづ⁉︎ 鼻打った……」
「大丈夫⁉︎」
「ほれ、見せてみろ」
急に止まったベルンハルトの背中にぶつかり、鼻を強打した。それをトシュテンヴェリンが見てくれる
「あーあ、赤くなってるぞ?」
「すぐ引くと思うよ」
トシュテンヴェリンとヴィアンリが私の側で打った鼻をみてくれているが、他のメンバーは敵と戦っている。さっきベルンハルトが止まったのは、敵がいたいからである
その戦いも問題なく終わり、私達は先に進むと出口が見えて来た。
「此処からは車で移動する」
「誰が運転するの? 私?」
「誰がお前にハンドルを握らせるか! 運転するのは私だ!」
乗ってみたかったが怒られたので、止める事にする。不貞腐れながら車に乗り込み、不貞腐れながら道を進んだ。
「どれくらいで着く?」
「少し掛かるが……これは⁉︎」
後ろから車に乗った……3本指のモンスターが……
「凄いね……生き物は進化するモノなんだよ」
「関心してる場合? 来るよ?」
っとニキートビィチの声が聞こえた直ぐ後に、後ろから銃を撃たれて、私達の乗っている車がカンカンと音を鳴らしている。この車防弾?
「ノエリア、変われ」
「は? 何故」
「あー、ベルの運転か……皆んなシートベルトしっかり締めておいてね」
「 【ウォープロ】で銃弾を防ごうか?」
「テンキちゃん、大人しくしてないと危ないよ?」
シルヴォックの面々が、いそいそとシートベルトを締めているのを見て私も危機感を覚え、シートベルトを締めた。一体、どんな運転をする気なのか?
少し、ワクワクしていたが、そんな気持ちは一瞬で恐怖に変わった。何この運転……荒っ⁉︎
「死ぬ、死ぬ、死ぬー!」
「口閉じてないと舌噛んで本当に死ぬぞ」
トシュテンヴェリンの助言に従って、お口チャック! して真横のヴィヴィちゃんにしがみつく。とっても良い匂いがした。
車は猛スピードで左右に大きく揺れているのでドリフトをしているのかもしれない。流石、ベルンハルト。普段も尋常じゃないが、車の運転も尋常じゃない。この車壊れない? 大丈夫?
しかし、向こうの車も負けてない。後ろに付いて離れない。まさにドッグファイト!
しかし、流石に揺られ過ぎて気持ち悪くなって来た。早く終わらないだろうか? なんて思っていると、車が大きく揺れた。
「きゃあぁぁあ!」
「ぐっ!」
悲鳴や呻き声が聞こえる。
「何事⁉︎」
「もう一台、居たらしいね。挟まれたや」
ニキートビィチの言葉に、横を見ると左右に敵の車が有り、どちらも銃を構えている。これはマズイな
「ヴィアンリ」
「仕方ないね」
左をヴィアンリ、右をニキートビィチがウォープロを張り、銃弾を凌いだ。
「こっちからも攻撃する?」
「銃はヴェンの得意分野だ。このスピードで当たる?」
「誰にモノ言ってるんだ」
トシュテンヴェリンは銃が得意らしい。初知りだ。
彼は、素早くシートベルトを外し窓から顔を覗かせ、今は後ろに居る2台に向かって発砲した。車のカーチェイスも凄いが、車からの撃ち合いも凄い。場違いだが感動した。
「あそこを右に行ってくれ! そこを通ると早い」
「無理だ」
ノエリアの言った方角を見るとバイクに乗った敵が、わんさか居た。
「本当に生き物って進化するよね……」
「進化しすぎだ!」
「ホントにね」
バイクでヒャッハーしている見た目が魚の敵を見ながら私達は遠目をしていると、車がまた揺れた。いつの間にか右側に車が来ており、体当たりをして来ていた。
「何してくれてんの⁉︎」
左側は断崖絶壁だ。落ちたら一溜まりもない。慌てて防ごうと思いウォープロを展開しようとしたが……
展開するより先に、爆発が起こり道が崩れ、私達の車は崖に転がり落ちたーー




