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贈り物

 

 あれから数日が経った。あの後、試合の事だとか、ベルンハルトとの噂の事とかで、かなり大変だった。

 試合は、全校生徒の伝説になっていた。後にあの場に居た生徒達は語った……

『化け物vs化け物』だったと……


「いや、本当にヤバかったからな!」


 只今、皆んなと、この前の試合について話ていた


「私なんか、途中で魔力が切れる前に【ウォープロ】が破れちゃった……」

「あれは、可笑しずぎる」

「言われてましてよ? 人同士の争いでは無かった。最早、天災だ! っと」


 皆んなは、いかに戦いが凄かったかを事細かく教えてくれた


「あの試合会場の人数凄かったね? ビックリしたよ」

「あれは、運悪く試合だった人以外、殆どの生徒が来てたらしいヨ?」

「他の会場は観客席には人が誰も居なかったらしいからな……」


 あの私達が試合を行った試合会場は階段にまで、人が座り込むぐらい居たらしい


「まぁ、なんたって、あのベルンハルトと魔女間近の女の戦いなんて、早々観れるものじゃ無いからな……誰もが観に来るだろう」

「実際に観て、ベルンハルト様が、どれだけ強いかが分かりましたわ」

「ダネ……」


 確かに、あれは強過ぎる。傷1つついて無かったもんな……


「まぁ、暫く噂の的だな」


 そして、伝説へ……


「まぁ、その後の医務室も、かなり驚きましたけど」

「言わないで……」





 試合に敗れた私は、試合の観戦以外は学校に行く用事が無くなってしまった為、マッタリと毎日を過ごして居たが、今日はベルンハルトに呼び出され、只今ベルンハルトの部屋だ


「で、サルヴァトーレは大丈夫なの? 最近、変だってヴィヴィちゃんが言って居たけど」


 呼び出された張本人はソファに腰を掛けて、読書をしており、私に話かけて来る感じがしなかったので、こちらから話かけてみる

 因みに、今の私の座って居る場所はベルンハルトの真横で体が密着するくらい近い。ベルンハルト曰く『不快に思うのは仕方がないので、その不快感に慣れろ』っと荒治療の為に、こんなに近くに座らされて居るのだ


「最近、叔父上がクーデターを起こそうと企んで居てな……それの事でサルヴァトーレはピリピリして居るのだろう」


 今、シルヴォックではサルヴァトーレの父親がクーデターを起こす為に動いて居るらしく、サルヴァトーレも、そのクーデターに参加する可能性が有るとベルンハルトが教えてくれた


「サルヴァトーレは信用するな」

「私は君も信用ならないよ」


 もう、誰を信用して良いのやら……王族は闇が深いと思いました


「で、私なんかと、密室で2人きりなんて大丈夫なの? 王子でしょ? 不都合とかあるんじゃないの?」

「問題ない。そこら辺の女では、とやかく言われるが魔女になる者ならば、国も周りも何も言って来たりはしない」


 そんなモノなのだろうか?


「むしろ、魔女となれば歓迎されるな。なにせ、かつての王は魔女を娶っていたんだ」

「ふーん……」


 聞いたのは私の方だが、私が興味無さげに返事をすると、急にベルンハルトの顔が近づいてきて……ギリギリで止まった。コイツの行動は一々心臓に悪い


「お前には役に立ってもらう。これから先に起こる事についても、その後でもだ」

「拒否は?」

「……まぁ、精々足掻くんだな」


 とっても悪どい顔になった……







 それから、二月半後


 A.B.C.D.E ブロックの試合は全て終了し、次は各ブロックの優勝者同士が競い合う、決勝トーナメントが行われる事になった


 各、ブロックの優勝者は


 Aブロック 《ヴィヴィアンヌ=ハマナス=シルヴォック》

 Bブロック 《ヴィアンリ=ハマナス=シルヴォック》

 Cブロック 《エスペランサ=ブーゲンビリア=ユエソンヌ》

 Dブロック 《サルヴァトーレ=カランコンエ=シルヴォック》

 Eブロック 《ベルンハルト=ブラックカバラ・=シルヴォック》


 と全てのブロックの優勝者は王族で埋まった。しかも、ほぼシルヴォックだ。シルヴォック強い……

 因みに、ニキートビィチがAブロックに居たのだが、面倒くさいと言う理由で初戦も戦ってない。なので、Aブロックはヴィヴィちゃんが勝ち残ってしまったのだ。


 明日から1日1戦が行われ、相手は抽選で決まる為、初戦はなんと


「ヴィヴィ宜しくね」

「こちらこそ!」


 ヴィヴィアンヌvsサルヴァトーレに決まってしまった。2戦目はベルンハルトvsエスペランサ王子だ。ヴィアンリは2戦目の勝った方と3戦目に戦う事になる。



 〜校内のカフェにて〜


「ヴィヴィちゃん、勝てる?」

「難しいでしょうね……」

「 【宝探し】でもサルヴァトーレには負けていたしな」


 皆んなの意見ではサルヴァトーレに軍配が上がると予想された


「確かに、あのイケメン強いもんね」

「うん。敵わないかもしれないけど、私なりに精一杯頑張ってくるね! あ、そういえば。テンキちゃんにベルから贈り物だよ」

「は?」


 急に話が変わり、ヴィヴィちゃんはシンプルな箱を出してきて、それを私に渡した。あれから贈り物? 碌なものでは無さそうだ。


「はい、コレ。中身は私も知らないよ」


 取り敢えず、その箱を振って危険な物では無いのか確認してみるが……


「音がしない。中身入ってる?」

「振るなよ。割れ物だったらどうするんだ」


 ヘタレは放置して、箱を開けてみると


「ピアス?」


 中身はピアスが1個だけ入っていた。何故1個?


「まぁ、アクセサリーのプレゼントだなんて!」

「ベルもやるね!」


 女の子達は私を放置して盛り上がり出したが、私は箱の中に手紙が入っていたので其れを読む事に


 《この手紙は、読めば燃やせ。

 今回、お前にやったピアスだが、事が終わるまで絶対に付けていろ。さも無いと死ぬぞ》


 とだけ書かれていた。ベルンハルトの字が顔同様、とっても綺麗なのが驚きだ。

 私は、その手紙に火を吹いて燃やし、随分と物騒だが、従っていた方が良いだろと思いピアスを付けようと考えたが……


「どっちに付けようか?」


 片方はサルヴァトーレに貰った、魔法媒介の代わりになるピアス。もう片方は私の魔力を貯めに貯めた、魔石の付いたピアス……


「ヴィヴィちゃん。Aブロックの優勝祝いだよ」


 そう言って、魔石のピアスを外しヴィヴィちゃんに渡した


「えっ⁉︎」

「この魔石には、私が小さい頃から魔力を貯めているから、この魔石1つで街1つぐらいなら、木っ端微塵に破壊出来る魔力は貯まっていると思う。だから、色々な物に使えると思うから、加工して使ってね」


 ヴィヴィちゃんは、そのピアスを見て驚愕の表情を浮かべていた


「街1つ破壊は物騒だな。そんな物貰っても困るだろ……」

「でも、もしもの時に役立つと思うよ?」

「でも、コレは貰えないよ! テンキちゃんだって使う事が有るから貯めていたんでしょ?」

「特には無いよ」


 母親が、私と弟に必要になるかも知れないからっという理由で持たせていただけで、特に使い道も無いし、ヴィヴィちゃんに渡してしまっても問題無い。私がそう言うと、ヴィヴィちゃんは素直に受け取ってくれた


「要らなかったら捨てても良いよ」

「ううん。ありがとう。大事にするね」


 その笑顔がとっても素敵だった


「ヴィヴィアンヌ。それを奪われない様になさいね」

「ですね。下手な奴に渡ったりしたら大変な事に」

「気をつける!」


 その後、暫く皆んなで駄弁った後、明日の為に早く解散する事に。




 翌日の決勝トーナメント1戦目のサルヴァトーレvsヴィヴィアンヌは、見事にサルヴァトーレの勝ちで終わった

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