模擬戦争
ドン、ドンっとまた大きな音が鳴っている
そう、学校行事の【模擬戦争】が開始されるのだ
此処で、ルール説明だ。
この【模擬戦争】はヴィエールを出て近くの島で行われる。チームは【赤】と【青】で全校生徒の半分vs全校生徒の半分で争う事になる。勝敗は大将が破れたらで、向こうの大将は分からないが恐らくベルンハルトであると思われる。こちらの大将はエスペランサ王子なので、向こうの大将がベルンハルトなら去年と同じになる
各陣地には古城があり、罠を張り侵入を防ぐ事も可能。この古城の最上階に私やエスペランサ王子達は陣取っている。敵味方間違えない様に分かりやすく、着る服も決まっているので間違える事は無いだろう
武器は模擬剣で銃はゴム弾丸、魔法は殺傷能力が低いモノなら何でも可だ。私には優しい設定だが、毎度この戦争は重傷者が多数出るらしいので、今からビビっている。
大体、こんな感じである。
「先輩! 偽自販機の設置はOKですか?」
「こんな古城に自販機を置いてどうする! バレバレだ!」
玉座に座るエスペランサ王子に聞いたのに、その弟に答えられてしまった。偽自販機がダメでも私には、またも秘策が有るが
「勝てる気がしないな……」
今からかなり憂鬱だ。早く終わらないだろうか? 気を遠くにやっていると、玉座の周りで何やら会議が始まっていた
「開始と同時に向こうのは、どう仕掛けてくるかだな……」
「立地的には、こちらの古城の方が有利ですが、戦力は圧倒的に向こうが上です」
王子兄弟が話しているのを盗み聞きしているが、全くもってその通りだと思う。向こうの戦力は2年だけでも凄いが、3年・4年の実力者も向こうに居る為、こちら側は圧倒的に不利な状態だが、立地は比較的良く古城の周りは湖に囲まれて一ヶ所からしか侵入は出来ないだろうし、周りは草木があり待ち伏せには良いだろう。
向こうにある古城は完璧な岩山地帯で、岩山を超えたりすれば何処からでも侵入は可能、暗殺気分で乗り込んだら勝てる気がする。あくまで気だが。
「無線は大丈夫か?」
「はい、問題ありません!」
「こちらもです!」
「ては、各自持ち場に行き戦闘準備! 総員検討を祈る!」
「「「「「はっ」」」」」
凄い迫力だった。本物の軍隊の様である。私はエスペランサ王子のそんな姿を棒立ちで見ていた。因みに私とヘタレ (アンセルモ)、王子弟 (フセフォーロド王子)に第4王子 (トシュテンヴェリン)、孔雀 (イニャキ)、ピッチー (ファリゴリ)、3つ子ズ (ランシーヌ、アルレーヌ、リスチーヌ)は暫く城で待機である
「口が開いているぞ」
「おっと……」
横に来ていたトシュテンヴェリンに注意されてしまった
「凄いね」
「当たり前だ。兄上は帝王学を学び、将来は王となる人物。これくらい出来て当たり前だ」
「なーるー」
っとフセフォーロド王子が説明してくれたので納得しておく。
「お前に期待はしていないが……その、しぶとさが有れば少しは持つだろう……だが、辛くなったら言え。少しぐらいは手を貸してやらんでも無い」
「ツンデレ?」
「違う!!」
キレられてしまった
「というより、お前。髪型変わってないか?」
「今更⁉︎」
髪をアップにしたのは、夏休み明けからだ。それから結構時間が経っているが今、気付きたのか。本当にヴィヴィちゃん以外興味無しだ。別に良いけど
「ロドよ。もうすぐ始まるぞ。気を引き締めておけ。何でも相手はシルヴォック始まって以来の天才、ベルンハルトだ。油断だけはするな」
「はい!」
ベルンハルトはシルヴォック始まって以来の天才だったらしい。初知りだ。通りでチートな訳だ
「ベルには当たりたくないな……」
「チートが相手はキツイね……」
「何言ってるのよ! アンタもチートでしょうが!」
3つ子ズのランシーヌにチート呼ばわりされ、それに対して全員同意していた
「そんな事は無いよ! アイツ20人くらい瞬殺したんだよ! 私には出来ないよ!」
「お前もしただろうが……」
横でボソっとヘタレの言っている事は、多分【絶叫】の事だと思うが無視する
「まぁ、困ったらお兄さんに任せなさい」
「第4王子、私より誕生日後じゃん」
第4王子の誕生日は3月13日で私が9月21日。私の方が誕生日は早いがお兄さん面してきた。因みにシルヴォック勢の誕生日はヴィヴィちゃん双子は7月5日、ニキートビィチは6月16日、そしてベルンハルトは不明らしい。不明とはどういう事かヴィヴィちゃんに聞いてみたがヴィヴィちゃんも理由は分からないとの事だった。謎である
そして……
ボーン……ボーン……
またも鐘の音が鳴り、
【模擬戦争】っと言う名の学校行事が始まった。




