お前かい!
アラームが鳴った。朝の様だ。サイドにある電気を付け……
「……⁉︎」
何か影がある。かなり大きい影だ。誰かいるのだろうか……私は恐る恐る、カーテンを開けそこを見た途端に脱力した。そこには、昨日マルビナに貰った巨大なクマのヌイグルミが鎮座している。
お前かい!
私はこのヌイグルミの影にビビっていたらしい。
昨日は、あれから私のクマが邪魔ぽいので解散しようという事になった。帰り道にヴィヴィちゃんが、他にも友達出来たと喜んでおり、大変可愛いらしかった。帰ってヌイグルミを何処に置くか迷いに迷い、ロフトの端に鎮座させておいた。存在感パネェ……
今日は、学校なので準備して登校! 学校に着き、荷物を置く為、ロッカーへ。ロッカーの前には何故か、男の人が立っており手には封筒を持っている。
ラブレターか! 誰にだろうな!
心の中で頑張る男にエールを送り、私はロッカーの前まで行く
「あの! テンキさんですか?」
「……そうだよ」
なんで、私に話かけてくるのか……
「ヴィヴィアンヌさんにコレ渡してください!」
「え……」
ヴィヴィちゃんか……ヴィヴィちゃん、やっぱりモテモテだね。でも、自分で渡せよ……
人に頼むものではないだろう。なので、断ろうとすると、
「お願いしますね! ここに置いておきます!」
「えっ」
私のロッカーの前に置いていきやがった……どうしたものか。仕方ないので持っていく事にする。取り敢えず、教室行こう。
教室に付くと女子に囲まれてる人が……コレは近づかない方が良いやつかな?
「やぁ! おはよう。テンキ」
「お、おはよう……今日もイケメンだね」
サルヴァトーレだった。女子から視線が物凄い事に……あ、ヴィヴィちゃん宛ての手紙をサルヴァトーレに渡そうか。彼氏なんだし、彼女が知らない内にラブレター貰っていたら腹立つかもだ。しかし、渡しても良いものなのだろうか? 彼氏に。私が下を向いて悶々と悩んでいると、サルヴァトーレは目の前までやってきて、覗き込んで来た。近い! 私は仰け反りながら
「なに? マズイ事でもあった?」
何やら、真剣な表情で聞いて来たので慌てて否定。ついでに、もう暴露しておこう
「いや……コレ」
「えっ⁉︎」
「あ、違うからね! サルヴァトーレにじゃないから! ヴィヴィちゃんにだから!」
言葉が足りなかった! 危うく私がサルヴァトーレにラブレター書いたみたいになる所だった。危なっ! 遠くでヘタレが目を剥いている。違うよ!
「えっと……ヴィヴィに? テンキ、ヴィヴィの事……」
「えっ⁉︎ 違う! 違うくないけど、違う! 渡してって言われて、断ろうと思ったけど、気がついたら置いっ! 舌噛んだ……」
焦りすぎて舌を噛んだ。サルヴァトーレは苦笑気味に
「大丈夫? だいたい事情はわかったよ」
「大丈夫……いや、彼氏の預かり知らぬ所でコレを渡しても良いものか悩んでさ……」
「気にしなくても良いのに。じゃあ、手紙は受け取っておくよ。渡しておくね」
「よろしくー」
お願いした。しかし、本当に彼氏に渡して良かったのか……渡さなくて、あとで喧嘩になるのもなっと思ったが、どっちが良かったのか、恋愛経験ゼロの私には分からない。ただ1つ分かることは、渡した子に悪い事したなって事だ。本人に渡して欲しかっただろうに……彼氏に渡してしまったよ。取り敢えず、立ったままなので席に座る。隣にサルヴァトーレが座った。
「他は言うことない? 昨日なんか有ったとか……」
「昨日? うーん……特に無いかな」
何が聞きたいのか……もしかしてヴィヴィちゃんの事を聞きたいのかもしれない。何したか言おう
「昨日は買い物して、アントニーと……」
「それは、昨日ヴィヴィから聞いたよ。最後はヌイグルミに埋もれてたって」
「ヴィヴィちゃん⁉︎」
ヴィヴィちゃん、話してたの⁉︎ 埋もれてたって……まぁ、埋もれてた様なものか
「他は? 途中で様子がおかしいかったってヴィヴィが言ってたんだ……何かあった?」
「あ……」
夕日の事か……でも、アレは……
何も無かったよっとサルヴァトーレに言うと、納得してなさそうだったが、授業が始まってしまった為、話は終わった。
授業を終えて、難しい顔をしたサルヴァトーレと別れ、次の授業に。次の授業はヴィアンリと3つ子ズと一緒の授業だった。3つ子ヅの1人に睨まれながら(席が私の後ろだった為、視線が常に突き刺さっていた)無事に終えた。お昼は、ヴィアンリも着いて来てヴィヴィちゃんと3人で食べ、3限目は第2王子ズに挟まれて体術の授業。(ヘタレと孔雀もいたが、哀れみの視線を向けてくるだけで、助けてくれなかった)物理攻撃と精神攻撃に心で泣いた。4限目は無いのでまったりし、5限目にマルビナとオレーシャと剣の授業。(正直、無茶な時間割の組み方したなっと後悔した)途中で一緒の授業だったベルンハルトに無言で拉致られ組手させられ、また心で泣いた。マルビナとオレーシャは哀れみの視線をくれたが、助けてはくれなかった
現実は厳しいと思いました。




