4.9 お見合い三日目終了です
ブックマーク100です。
さて、ようやくお見合い終了。
さて、結果はどうなるのでしょうか。
そんなこんなで、3人一緒で候補者達の勇士を見ていた。
マリア様は、まじめにみんなの様子を見ている。
しかし、第1王女のスザンヌ様は、もうそちらの方は見てない。
ずっと、私を見つめている と思う。
スザンヌ様の方を見ると、必ず目が合う。
もう、絶対に目が合う。
向いている間中目が合っている。
他所は見てない。
間違いない。
ちょっと怖い。
そして昨日剣が強かったミシュル様は魔法もそこそこ強かった。
気になって鑑定で見て見ると転生者。
なぜ解るかって?
状態のところに、メリーナの加護中とあったからだ。
現在までに出会った人で、メリーナ様の加護を得ている人で加護小までしか見たことが無く、加護小の人は、転生者ではなかった。
加護中や大は、転生者だと思う。
ミシュル様が、スザンヌ様目当てに近づいてきた。
席を譲って欲しいと言ってきたので、どうぞと席を譲り移動する。
先ほどとは逆側に移動し、マリア様の横へ。
そして小声で、ミシュル様が転生者かも知れないと話す。
すると手でOKのマーク。
ミシュル様とスザンヌ様は少し話をした後、また私の隣に移動してきた。
これはやばい。
せめてグレイ様も混ぜないとやばいでしょ。
話題を振るも
「グレイは、幼馴染でいつも会っているからいまさらよ。
それよりも、貴方と堂々とお話を出来るのが今日が最後かも知れないのよ。
私は貴方に一目ぼれしたの。もう他の人は無理よ」
マリアは、それを聞いて「お姉さま」とつぶやく。
「あ、ごめんねマリア。
あなたが気にする必要はないのよ。あなたもジルベールが好きなんでしょ。
もう解っているの、あなたとジルベールが婚約するのは。
だから私がジルベール様の近くにいれるのは今日だけなのよ。
今日だけだから、今日は譲って。お願い。
あなたから奪おうとは思っていないわ。
姉妹ですもの。これが終わっても、仲良くしましょうね」
「お姉さま」と繰り返すだけのマリア。
「あなたは、私以外の誰かを選ばなければ、他国に嫁ぐことも知っているのでしょう。
私ばかりに構うのは得策ではありませんよ」
「ありがとう、良いの。覚悟を決めてるから。
あなたを選べないから、逆にこの国にいるとつらいのよ。
外に嫁ぐならそれで良いの」
「そんな、お姉さまが他国なんて、さびしいですわ」
「マリアが気にする事ではないわ。
もともと王家に生まれた女の大半は他国に行くのよ。
他国と言っても、隣国アルフォンスの王子と昔から交流があるから、たぶんそこよ。
まあ、大丈夫よ。
まだ、グレイ様との婚約もありえるのだし。
どうせ、私たちの意見など、あまり関係ないわ。大人が勝手に決めるのよ」
「解りました。とりあえず今日はスザンヌ様となるべく一緒に行動します。
でも、その場にはなるべくグレイ様も入れてください。
グレイ様は私と同い年、今後も仲良くしたいと思っていますから、私としても一緒にいることにメリットがあります。
ですので、4人で行動しましょう」
スザンヌ様は今の話を1妃様にしに行った。
なぜ、2妃様じゃないのと聞くと、お母様は兄のハイルデン公爵達の意見を重視するのよ。
この中で私の味方は、1妃様なのよ。
どんな時も、わがままでも話を聞いてくださるのは1妃様だわ。私の理想の母親像よ」
と言うことでした。
で、結局、他の候補の方も午後には帰ってもらう事になりました。
お昼の昼食会後、計画通り4人だけになった。
午後からは4人でいろいろな話をしました。
王妃様方は心配で後ろで待機していましたが、その後スザンヌ様も朝のような暴走はなく4人で仲良くすごく事ができました。
そして、夕方になり解散となりました。
私と母は馬車でメルミーナ様の家に向かいます。
馬車に乗り込む時に、少し油断していました。
スザンヌ様に不意にキスをされ、さようならと言われました。
母以外は見ていなかったと思いますが、私は驚きで声も出せず、ボーゼンとしたまま馬車が出発しました。
母から「あなたでも驚くことがあるのね」と言われ
「魔物退治なら大丈夫ですが、それ以外では人並みに驚きますよ」
と
ごまかすも、心臓がどきどきして、尋常じゃない心理状況に我ながら驚いています。
メルミーナ様の家の着いた後、メルミーナ様に状況を伝える。
そして、帰る旨を伝える。
「もう遅い、転移門の使用は終わっておる、明日の移動を申請するか?」
と聞かれた。
「いえ、今から自分で帰れます。」と答えた。
「ああ、そうだったな。忘れていた。そんなやついないからな。癖だ。 しかし便利だな。」と
そしてそのままお別れの挨拶をし、久しぶりの我が家へ到着。
我が家に戻ると皆が歓迎してくれ、お姫様を迎えるのか、すごいなー。
家を綺麗にしないといけないかななど、お祝いムードだった。
まだ決まってないからと厳重に他言無用で注意をして、途中となっていた数々の作業状況、進捗の報告を聞いた。
我が家の領地経営そのものは、代理でアメリが大半を片付けていた。
リリアーナお母様は、大変喜んでいました。
「できる子ね。母は嬉しいわ。あとはあなたの結婚ね」と不穏な言葉を発し、執事のトシアキが過剰に反応したのが面白かった。
やっぱりこの2人できてるのかな?
アメリの、男性恐怖症はかなり抑えられてきて、トシアキと良く話をしている。
きっと、もうすぐ良い関係になりそうだ。
-------その日の夜 王城で------
スザンヌは、部屋に戻ると泣いていた。
2妃様と、1妃様が2人で慰めていた。
1妃様が、王様を呼び、2人で話した。
お父様を呼んでくれ、私の心をきいてくれた。
「スザンヌは、ジルベールを好きになったのかい?」
「はい、お父様、初めて好きな人ができたのに。
私たちは、結ばれないのですよね。
それに、結ばれたとしても、妹のマリアを悲しませるなんてもっといや」
「うむ。スザンヌはやさしいな。ジルベール以外で良い人は居ないのかい?」
「他など、考えられません。彼が好きなの」
「そうか、解った。娘を泣かせるわけにはいかない。任せなさい」
とおおみえ切って自分の部屋に戻られた。
1妃様と2妃様はまた安請け合いして、娘の事となると王様は、私情が強くなり親ばかになり過ぎる。
特に王は長女のスザンヌを目に入れても痛くないほどに愛している。
そもそも、スザンヌがこれまで婚約を結ばなかった理由が、これまで王が甘やかし他国に出すなど絶対に嫌だと、
王が我がままを通したからだ。
事実、スザンヌにも、マリアにも、5歳の頃から婚約を結ぶ打診は来ている。
フィリップ王子にいたっては、他国の王女に婚約の打診をしている。
まあ、その愛情ゆえに、この王家の皆が仲が良いのだが。
だが、今回の婚約は、3公爵の意図が大きく関わっている。
王1人のわがままが通ると思えないが、王妃として暖かく見守ろう。
そして、2人の王妃は、まだ泣くスザンヌに、
「王が、任せなさいと言った以上、なんとかするでしょう。
スザンヌも、泣いてばかりいてはダメよ。元気を出して」
そして、泣きつかれたスザンヌはそのまま眠った。




