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旧・転生者はめぐりあう  作者: 佐藤醤油
第5章 10歳聖獣編
124/186

5.20 専属侍女のお話

私が、王城に泊まるたびに違う、毎回違う侍女が来る。

今日の侍女は、スピアだ。


スピアは、特に悪くも無くてきぱきと仕事をしてくれる。

サラ、シルビア、スピアの3人がフィリップ王子の専属侍女として教育中と言っていた。

その中の1人。


そして、今日のお風呂は有無を言わさずスピアに洗われた。

いつもは、自分で洗うか聞かれていたのに。


シルビア情報で、私の体洗いが手抜きだとばれてました。

情報共有がしっかりしてます。

最後に「また、デザートを期待してますね」としっかりお願いもされた。


マイボックスに入っていたプリンを渡しておいた。

こっそり食べるようにね、と念押し。


さて朝ごはんの後、少し時間があったのでフィリップ王子に専属侍女の話を聞いてみた。


「サラって子になりそうと聞いてるよ。一番良い子だし」

え!良い子?


「サラってあの3人の中で一番のドジッ子だろ。まあ一番可愛い気はするけど」と言ったら、


「ああ、王妃様達からは、同じ失敗を繰り返さないドジッ子はしっかりとするから良いと言われているよ」


「へー、そうなの、ドジッ子は何時まで経ってもドジッ子だと思ってたけど、2度目がないドジッ子っているんだ」

「まあ、サラは確実に一度目失敗するけど、2度もやることはないからね。

今は侍女仲間での優秀な方に成長したらしいよ」


「え、あのサラが」


「ジルベール、なんかサラのことをすごく馬鹿にしてない。

 僕の前で、サラは失敗した事がないんだけど、何かあったの」


「え、あの血が出た事件知らないのか」

「血、って何やられたの」


「いや、知らないなら二度と失敗しない過去として封印しておこう、その方がサラと殿下のためだ。

まあ可愛い子が専属になるみたいで良かったねと」


軽く流した。

いつも、朝食後は剣の練習もしているので、

最近、フィリップ王子とはかなりフレンドリーに話せるようになった。

今日も、話をしながらの朝の訓練だった。


朝の訓練後に改めて1妃様達の所に行き、エリンを専属侍女として誘ったことを伝えた。


3人王妃ともに、既にシドニアの王妃から聞いて知っていたらしい。

「王女を降嫁できなかったから、侍女を入れたか」

と1妃様が。

え、今、舌打ちしました?


「問題ありますか?スーも、マリアも問題ないと言ってましたけど」

「ええ、シドニアの子だから、私としては嬉しいわ」

といつものお顔に戻りました。


その後に侍女は、サラ、シルビア、スピアと合わせて教育するから直接王城に連れてくるように言われた。


およそ1ヶ月研修をするそうです。

ああ、こうなったか。

うかつな事を口にした結果、思っていなかったほうに物事がどんどん進む。

もう、戻れないな。

覚悟を決めて、エリンにもちゃんと伝えよう。

2妃様と、3妃様には、1妃様が伝えてくれるそうです。



さて、我々も、そろそろ支度をして、出かける支度をしないと。


ジルベール現在の魔法レベル掲載

 空間操作 8 虚無空間付与、通常空間拡張、瞬転・転移(魔法陣が必要)

 時間操作 6(レベル秒間×2 実際の100倍の速度で動ける レベル上昇で条件変更)

 回復魔法 8

 忘却の魔法レベル1


特殊

特殊召還魔法レベル8

上位鑑定魔法レベル9

称号含む説明詳細化 追加で魔力を消費

スリーサイズ追加記載化。追加で魔力を消費

経験人数は、15禁。追加で魔力を消費

魔力の可視化レベル9

索敵    レベル9

祈祷    レベル8(解呪、死霊の解放など)

メリーナの加護 大  (状態異常大軽減)  


------------------------------------


シドニアの2妃様。

・ジルベールが、聖獣を連れて王城に訪れたその日の事。


ジルベールと言う10歳の少年が救ってくれた。

ラルクバッハ王国から来たルカ王子の婚約者サフィーナが、ルカ王子の妹二人と婚約したジルベールの事を誉めていた。

ルカ王子と婚約している身で、他の男の話をするのはどうかと思ったが、真剣に耳を傾けるとにわかに信じがたい事を言う。

ジルベールは10歳にして王宮魔道士を超える魔法の能力に、騎士団長を軽く凌駕する剣の腕前。

時空魔法を使い、200km離れた領地と王都を転移魔法で行き来しアイテムボックスを大量に作る。

領地では母子家庭を支援し、自活できるようにした。

そして、あの噂のミュージルカルも作った。


ルカ王子もジルベールの事は規格外、弟として味方になるのは本当に頼もしいが、敵に回す事は恐ろしいすぎて考えられないと。

怒らせると国が滅ぶかも知れないと言っていた。


大げさなと思っていたが、今日それが間違いでは無かったことを知った。


王は、ラルクバッハの王に、ジルベールに王位を譲れるか手紙に書くと言っていた。

しかし、あれを手放すと思えない。

それに、王女の降嫁も無理だろう。


現在の婚約者は、ラルクバッハの2妃、3妃の子。

彼女らはどちらもかなりの美女。

特に、2妃の子スザンヌと、サフィーナは良く似ているという噂だった。

サフィーナと、家の4人の王女を比べれば残念ながらその差は歴然。

私自身、ラルクバッハの2妃と比べられる困る。

あれだけの美人と並ぶ女性は、周辺国一帯でもそういない。


だが、ジルベールとの繋がりは欲しい。

幸いなことにまだ専属侍女は決まっていない。

ならばわが国から専属侍女を出すことに狙いを絞り、わが国との関係を持つ。

それしかない。

私が知りうるもっとも優秀な侍女をつけてチャンスを狙う。


侍女長に誰を付けるのか聞くと、私の一番のお気に入りのエリンが担当になっていた。

さすがエリン。

きちんと解っている。


その晩に、エリンから国に一緒に行かないか誘われた、どうしたら良いかと。

聴いた瞬間に一言「でかした」と大声で叫んでしまった。

まずいまずい。

つい素が出てしまった。


改めて

「シドニアとジルベールを繋ぐ架け橋になってね。私も協力するわ」

とやさしく伝え、実家に戻り準備が必要だろうと、馬車や道中の宿泊について手配をした。


今回の侍女の引渡しは王家が保障した侍女を部下に降嫁とする場合と同じ扱い。


今回の実家への帰省は王家の馬車を使う。

そしてエリンがラルクバッハに移動する際には、高級ドレスに宝石も渡すつもりだ。

時間が無いので、ドレスは既製品を急いで手直ししてもらう。

立派な式典にして送り出そう。


そして、ラルクバッハ王国に着いた後、仲の良い1妃エミリアを含め王妃達全員がいる場で、専属侍女を送り込んだと自慢した。


エミリアは、同国からの採用に喜んでくれた。

ラルクバッハの2妃様は

「数十人の王城の綺麗どころをあてがっていたのに、シドニアからとは、やられたー」と


そして

「私が鍛えても良いわよね。

エリンってどんな子なの、楽しみだわ。

専属の侍女服どうしましょう。きっとジルちゃんが選んだ子だから良い子よね。

新しくサフランサフランで作ろうかしら」

と言っていた。


侍女服にサフランサフラン。

いったい幾らするのやら。

ラルクバッハの2妃様はジルベールに命を救われた、先日友達の命も救ったとか。

その礼として、自分が絶対に教育するんだと意気込んでました。


エリンが大切に扱われるようなので安心した。


よかったわねエリン。

でも、ちょっと気合が入りすぎてて、心配になった。

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