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買い出し

「ウッズ‥実は昨日の連中なんだが」


「あぁ‥グレゴリーの一味だろ?」


「知っていたのか?」


ジョンは頭を下げた。

「すまない‥騙すつもりは無かったが、どうしてもあんたに働いて欲しかったんだ」


「いいさ。暫く世話になるよ」


「本当か!?」


ウッズは飛び上がりそうだ。

朝の尋問で俺が仕事を探しても恐らく見つからないだろう。信用できる人間に雇われた方が良い。


「早速だが街に買い出しに行ってくれないか?」


「あぁ分かった」


「それとな‥銃は使うなよ」


頷いて馬に跨る。

ガンベルトはジョンに預けた。


馬に乗りながらリストを確認する。

「麻糸、野菜種、作業着、なるほど」


グレゴリーなどの元開拓者は長年土地に住んでいる為、ある程度の生活基盤が整っている。

足りないものも人脈を使えばすぐ手に入る。


一方ジョンのように他所からの移住者は生活用品が色々足りない。完全に開発された街なら問題無いが、中途半端で広大な土地はそれを許さない。


ただでさえ大変なのに元開拓者が威張り散らすようであれば尚更の事である。


彼の名誉の為に言えば、移住者は国の政策で空いてる土地に来ただけだ。不法占拠や縄張り争いの為に来た訳では無い。


街に人が増えて開発が進めば国力向上になる。無論、銃が蔓延る世界では一筋縄ではいかないが‥


そうこうしている間に街についた。


“ウォルター雑貨店”

この店に来れば生活用品の大抵は揃う。

都市部のように開発済みの街では食堂や居酒屋、服屋など個別に分かれているが、開拓途中の街はこのように雑貨店が一纏めに販売している。

唯一、床屋だけ分かれているのは謎だ。


「いらっしゃいませ。見ない顔だね?」


店主ウォルターが尋ねる。


「あぁ。ジョンの世話になってる、ウッズだ。よろしく頼む」


「こちらこそ。注文見せてくれ」


この男はよそ者に対してあまり態度を変えないので助かる。


「麻糸に‥種か、ちょっと待ってくれ」


ウォルターが奥に消えた途端、酒臭い輩が絡んで来た。


「おやおや?豚小屋の匂いがするな〜?」


「へへへ、消毒しないとな」


「おら若造、喰らいな!」

ブシャー!

口に含んだ酒を思い切り吹き出してきた。


「早く帰りましょう!」


「ヤバい逃げろ〜!!」


周りにいた客がズラかる。



「ハジキがなきゃなんも出来ねー馬鹿がよ!」


次々にパンチやキックが来る。

始めは反撃出来ていたが多勢に無勢だ。


徐々にアザや切り傷が増える。


奥からウォルターが戻ってきた。

「お前たちやめろ!店を汚すな!!」


「じゃあ外でやれば良いか?」


「おい待て!暴力はイカン!」


「うるせぇジッコ!」


ウッズは雑貨店の前に放り出された。

「オラっ!!」

「くたばれ!!」

「ガキが!」


ボコボコにされて倒れた。


「お前さん!大丈夫か?」


ウォルター以外は報復を恐れて見て見ぬふりをする。


「手当をしたらジョンの家に真っ直ぐ帰るんだ!」


包帯は無償で貰い街を後にした。

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